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高殿
「高殿〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
高殿の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
馬術も勇ましい事よ喃」 「御意にござります。中でも葦毛の黒住団七殿と、黒鹿毛の古
高殿がひと際すぐれているように存じられますな」 「左様、あの両名の気組はなにか知....
「薤露行」より 著者:夏目漱石
たび馬の嘶《いなな》く音《ね》がして中庭の石の上に堅き蹄が鳴るとき、ギニヴィアは
高殿《たかどの》を下りて、騎士の出づべき門の真上なる窓に倚《よ》りて、かの人の出....
「出家とその弟子」より 著者:倉田百三
みつつ見送る。 ――幕―― 場所 西の洞院御坊。 本堂の裏手にあたる僧の控え間。
高殿になっていて京の町を望む。すぐ下に通路あり。通行人あり。 人物 親鸞 ....
「古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
りかねてとうとうお宮を逃げ出しておうちへ帰ってしまいました。 そのとき天皇は、
高殿にお上りになって、その黒媛の乗っている船が難波の港を出て行くのをご覧になりな....
「煩悩秘文書」より 著者:林不忘
来ると、誰しも、まず第一にこの橋を渡る。西のほうには千代田城の雄壮な眺め、物見の
高殿、東の岸には、まるで万里の長城の酒庫の白壁がならび、そのむこうは眼もはるかに....
「日輪」より 著者:横光利一
一 太陽は入江の水平線へ朱の一点となって没していった。不弥の宮の
高殿では、垂木の木舞に吊り下げられた鳥籠の中で、樫鳥が習い覚えた卑弥呼の名を一声....
「万葉秀歌」より 著者:斎藤茂吉
〔巻一・二八〕 持統天皇 持統天皇の御製で、藤原宮址は現在高市郡|鴨公村大字
高殿小学校隣接の伝説地土壇を中心とする敷地であろうか。藤原宮は持統天皇の四年に高....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
ることなら同じ一つですませたいぐらい。
何はなくとも、栄三郎とお艶にとっては、
高殿玉楼《こうでんぎょくろう》にまさる裏店《うらだな》の住いだった。
家じゅう....
「樋口一葉」より 著者:長谷川時雨
の戯著といふともなどかは価のあらざるべき、我れは錦衣《きんい》を望むものならず、
高殿《たかどの》を願ふならず、千載《せんざい》にのこさん名一時のためにえやは汚が....
「人魚のひいさま」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
した。おとうさまの御殿が、そこにみえているようにおもわれました。御殿のいちばんの
高殿には、おつむりに銀のかんむりをのせたおばあさまが立っていらしって、はやいうし....
「文づかい」より 著者:森鴎外
軒ありて、真黒なる粉ひき車の輪|中空にそびえ、ゆん手には水にのぞみてつきだしたる
高殿の一間あり。この「バルコン」めきたるところの窓、うち見るほどに開きて、少女の....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
くださるようにと書いて差上げました。……殺手姫さまのお屋敷には、玄性寺寄りに高い
高殿《たかどの》がありますので、あちきのつもりでは、そこへお立ちになった姿を拝見....
「レモンの花の咲く丘へ」より 著者:国枝史郎
自由に湾の風景を望み得べし。なお室の左右に出入口あり、左の口は主屋に通じ右の口は
高殿に通ず。
高殿は領主の一子にして年若く美しき音楽の天才ある公子の居室とす。左の....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
、胸には慈愛、手には
敏活があったと云って、なんになりましょう。
どなたでもこの
高殿の上から、広い国中を
お見卸なされたら、苦しい夢のお気がいたしましょう。
異....
「古事記」より 著者:太安万侶
いました。しかしながら皇后樣のお妬みになるのを畏れて本國に逃げ下りました。天皇は
高殿においで遊ばされて、黒姫の船出するのを御覽になつて、お歌い遊ばされた御歌、 ....