高目[語句情報] » 高目

「高目〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

高目の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
婦系図」より 著者:泉鏡花
の銀杏返しに、すっきりと櫛の歯が通って、柳に雨の艶の涼しさ。撫肩の衣紋つき、少し高目なお太鼓の帯の後姿が、あたかも姿見に映ったれば、水のように透通る細長い月の中....
ああ玉杯に花うけて」より 著者:佐藤紅緑
ろうと人々は思った、投手五大洲はじっと腕をくんで捕手のサインを見やった。第一球は高目のカーブであった。五大洲はそのとおりに球を投げた。小原はボールを取るだろうと....
踊る地平線」より 著者:谷譲次
真赤な絹張りの安楽椅子が、劇場の観覧席のように舞台の方を向いて並んでいる。正面に高目の小舞台、真赤な幕が垂れ下っていた。 みんなが席につくと、例の饒舌家がはじ....
勧善懲悪」より 著者:織田作之助
、霞町附近に「川那子メジシン全国総発売元」の看板を掛けた。同じヤマコを張るなら、高目に張る方がよいと、つい鼻の先の通天閣を横目に仰いで、二階建ての屋根の上にばか....
我が教育の欠陥」より 著者:新渡戸稲造
なる品性、正義を愛するの念を奪いぬ。一言にしていわば、これぞ我祖先が以て教育の最高目的となしたる、品格ちょうものを、吾人より奪い去りたるものなる。智識の勝利、論....
宮本武蔵」より 著者:吉川英治
治郎右衛門忠明は、日頃、持ち馴れている行平の刀を抜いて、青眼――というよりはやや高目にひたと構え、かなり距離を措いてその向うには、紛う方なき佐々木小次郎が、物干....
鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
絵様……」と、聞き取れぬほど低い声をかけてみた。窓は屋敷作りなので背が届かぬほど高目にあった。 「お千絵さま」 二度目に呼ぶと、 「誰……?」 すぐ低い答え....