高給[語句情報] »
高給
「高給〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
高給の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「奇怪な再会」より 著者:芥川竜之介
た。辞職の許可が出さえすれば、田宮が今使われている、ある名高い御用商人が、すぐに
高給で抱えてくれる、――何でもそう云う話だった。
「そうすりゃここにいなくとも好....
「失楽園殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
ピギ氏粘液網保存法とが、主要な研究項目だったのですよ。そして、その間私と河竹は、
高給を餌にされて、失楽園内部の出来事について、一切口外を禁ぜられておりました。で....
「映画界手近の問題」より 著者:伊丹万作
ということを、もう少し資本家が理解しなければいけない。 使われてる人間のくせに
高給をむさぼりすぎるとか、威張りすぎるとかいうような偏見をまず打破してしまわなけ....
「文化祭」より 著者:坂口安吾
ですね」 「そういう関係は意味ないです。大学生のバンドにも本職ハダシのがあって、
高給で一流キャバレーへ出演しているのもあるのです。その一流どころをよびましょう。....
「現代忍術伝」より 著者:坂口安吾
が見つけた広告は、 「実直なる五十年配の教養ある紳士を求む。高潔なる人格を要す。
高給比類なし。天草商事」 というような文面であった。
高給比類なし、と並んで高潔....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
元々陰鬱な性格が益々暗くひねくれて無口となり動作が重い。二十一二の若造がいっぱし
高給をもらって面白おかしく暮しているのに、彼は女中や小僧どもにもナマズなどと渾名....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
ミイリはあるが、出るのも早くて、年中ピイピイである。 ベク助は住込みで月十円の
高給。食住がタダで十円だから、相当な給料だ。三休と五忘は時に貧窮して、ベク助に金....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
そうだ。 「ちょッとした座興のために花嵐をかりたいが」 と一夜十円という相当な
高給で花嵐をつれだした。日中でもあんまり客足のない小屋だから、夜の興行は休んで死....
「人生案内」より 著者:坂口安吾
時間が十円、三十分以下は切りすてだから、朝晩二十円ずつだぜ。田舎のガキにしちゃア
高給だが、やっぱり志願者は少い方だ」 「一日四十円か。一ヵ月が千二百円。アブレな....
「心霊殺人事件」より 著者:坂口安吾
へ行かせてやりたいと思うわ」 こういう考えであった。父の金など当てにしなくとも
高給のとれるファッションモデルのことだし、まだ若いから屈託がないのだ。 これに....
「貞操問答」より 著者:菊池寛
だまってしまった。 姉妹の父は、長い間、台湾のさる製糖会社の技師をして、相当な
高給を食んでいた。退職したときにも、数万円の手当を貰った。しかし、生活ぶりが、華....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
ね。」 「いや、大いに勇飛したいと考えていたんですがね。」 「じゃ、僕のところで
高給を出そうよ。それからね、僕は、実に、その君の高潔なる犠牲的精神と、現代、農村....
「ストリップ修学旅行」より 著者:小野佐世男
ー。この時代にうんと稼ごうとあせっています、内でも引っこぬきなんかされないように
高給を無理していますよ。彼女達大した金のつかい道がないのでなかなかの金持ちですよ....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
ろかした。わたしも確かに驚いた一人で、団十郎はともあれ、劇場側でよくもそれほどの
高給を支払ったものだと思った。この五万円問題を大阪方でも頻りに論議していたが、東....
「エタに対する圧迫の沿革」より 著者:喜田貞吉
によって定まるものである。労働者とてもその通りで、需要多くして供給少い場合には、
高給を以て招かれる、歓迎せられる、優待せられる、これ自然の勢いである。当初供給の....