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高話
「高話〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
高話の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
畳の部屋に敷かれた座布団も、大概|塞《ふさ》がっていた。中には濁声《だみごえ》で
高話《たかばなし》をしている男もあった。
外が暗くなる時分に、白粉《おしろい》....
「藤十郎の恋」より 著者:菊池寛
どなに仕活《しいか》すか、さぞ見物衆をあっといわせることだろうと、夢中になっての
高話じゃ。 長十郎 藤十郎の紙衣姿《かみこすがた》も、毎年見ると、少しは堪能し過....
「吾輩は猫である」より 著者:夏目漱石
か暮の二十七日と記憶しているがね。例の東風《とうふう》から参堂の上是非文芸上の御
高話を伺いたいから御在宿を願うと云う先《さ》き触《ぶ》れがあったので、朝から心待....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
しそうに聞惚れて、夜の潮の、充ち満ちた構内に澪標のごとく千鳥脚を押据えて憚からぬ
高話、人もなげな振舞い、小面憎かったものであろう、夢中になった渠等の傍で、駅員が....
「青蛙堂鬼談」より 著者:岡本綺堂
まして、ひそかに研究しております。就きましては一夕怪談会を催しまして、皆さまの御
高話を是非拝聴いたしたいと存じておりましたところ、あたかもきょうは春の雪、怪談に....
「思想と風俗」より 著者:戸坂潤
連盟主催の教授達の会合であった。それから又満州から軍人が帰って来たと云っては、御
高話拝聴と出かけるのも、この大学教授連盟なのである。この大学教授連盟は、陸軍の将....
「蓄音機」より 著者:寺田寅彦
かなりに迷惑なものの一つである。それが食堂で夜ふけまで長時間続いていた傍若無人の
高話がようやく少し静まりかけるころに始まるのが通例であった。波が荒れて動揺のすさ....
「雁坂越」より 著者:幸田露伴
父さん叔父さんてあいつめが莞爾顔を見よう、さあ、もう一服やったら出掛けようぜ」と
高話して、やがて去った。これを聞いていた源三はしくしくしくしくと泣き出したが、程....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ょいちょい女の声が入ります。 何と言っているのだかわからないが、二人が無遠慮に
高話をしている間へ、女が何か言って、ちょいちょい口をはさんでは、甘えてみたり、お....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
。どうせみんな同じ穴の狐ですから、二人に聞こえるのもかまわず、お蓮様と峰丹波は、
高話です。閉《た》てのこした雨戸のすきから、縞のような光線がさしこむだけで、昼な....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
された。オリヴィエは人波から出て息をついた。飲食店の不潔な空気やそれら狂人どもの
高話などの中にはいることは、思っただけでも嫌《いや》だった。彼はクリストフに言っ....
「次郎物語」より 著者:下村湖人
であった。座敷の方は、正木のお祖父さんと、俊亮の二人が、何のこだわりもなさそうに
高話をするだけで、ほかの人たちは、いやに沈んだ顔をしていた。次の間は、これに反し....
「恨みの蠑螺」より 著者:岡本綺堂
れではないが、あとさきになって同じ路をゆく群れが多かった。その人びとの苦労のない
高話や笑い声を聴きながら歩いていると、三人の気分も次第に晴れやかになった。まさか....
「式部小路」より 著者:泉鏡花
つけたが狛犬へ驟雨がかかるようで、一番面白うございました、と向うのにごり屋へ来て
高話をしますとね。火事場にゃ見物が多いから気が咎めるかして、誰も更って喧嘩を買っ....