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高野
「高野〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
高野の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「老年」より 著者:芥川竜之介
そ話し声がする。長い廊下の一方は硝子障子《ガラスしょうじ》で、庭の刀柏《なぎ》や
高野槙《こうやまき》につもった雪がうす青く暮れた間から、暗い大川の流れをへだてて....
「或る女」より 著者:有島武郎
建《こだ》ての小家が乳母《うば》の住む所だ。没義道《もぎどう》に頭を切り取られた
高野槇《こうやまき》が二本|旧《もと》の姿で台所前に立っている、その二本に干《ほ....
「高野聖」より 著者:泉鏡花
ま》らねばならないのであるから、そこで同行の約束《やくそく》が出来た。
かれは
高野山《こうやさん》に籍《せき》を置くものだといった、年配四十五六、柔和《にゅう....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
す筈はありません。話しますよ。まあ、ゆっくりとお聴きください」 有名の和蘭医師
高野長英が姓名を変じて青山百人|町(現今の南町六丁目)にひそみ、捕吏にかこまれて....
「西湖の屍人」より 著者:海野十三
を支え、ハアハア息を切るのだった。気がついてあたりを見廻わすと、こわそも如何に、
高野山に紛れこんだのではないかと駭くほど、杉や欅の老樹が太い幹を重ねあって亭々と....
「三浦老人昔話」より 著者:岡本綺堂
らないのです。御承知の通り、本所は堀割の多いところですから、堀と云ったばかりでは
高野山で今道心をたずねるようなもので、なか/\知れそうもありません。元来この置い....
「売色鴨南蛮」より 著者:泉鏡花
落そうという相談に……どうでも、と言って乗せられたんです。 ……あの坊さんは、
高野山とかの、金高なお宝ものを売りに出て来ているんでしょう。どことかの大金持だの....
「露肆」より 著者:泉鏡花
使うであすソ。それ利くであしょ。」と嘗め廻す体に、足許なんぞじろじろと見て商う。
高野山秘法の名灸。 やにわに長い手を伸ばされて、はっと後しざりをする、娘の駒下....
「アド・バルーン」より 著者:織田作之助
それで葬式をして、父の墓を建てました。そして八月の十日には父の残した老妻と二人で
高野山へ父の骨を納めに行った。昭和十六年の八月の十日、中之島公園で秋山さんと会っ....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
この事があってから、婆さんの尼は、坂東三十三番に、人だすけの灸を施し、やがては
高野山に上って更に修行をすると云って、飄然と家を出た。扮装が、男の古帽子を被り、....
「明治劇談 ランプの下にて」より 著者:岡本綺堂
戸前の混雑――家内第一の劇通 「船弁慶」と「夢物語」 団十郎の知盛――渡辺崋山と
高野長英――多摩川大洪水――狼と鵜飼――初日無代価 演劇改良と改作 演劇天覧――....
「二階から」より 著者:岡本綺堂
時々にみしりみしりと撓んだ。その音を聴ごとに、私は不安に堪なかった。 庭の松と
高野槙との間に蜘蛛が大きな網を張っている。二本ながら高い樹で丁度二階の鼻の先に突....
「かたき討雑感」より 著者:岡本綺堂
さえて帰国することを許された。内藤家の藩地は日向の延岡であるが、その帰国の途中、
高野山その他の仏寺を遍歴参拝することは苦しからずということであった。要するに仏事....
「明治演劇年表」より 著者:岡本綺堂
るなり。 ○五月、新富座にて「夢物語盧生容画」を初演。団十郎の渡辺崋山、左団次の
高野長英、いずれも大好評にて、四十五日間も打ち続けたり。 ○八月、演劇改良会起る....
「私の履歴書」より 著者:浅沼稲次郎
名簿を作成した。その名簿によって当時の社会主義運動家の長老、安部磯雄、賀川豊彦、
高野岩三郎の三氏の名で招待状を出し同年九月二十二日、新橋蔵前工業会館で結党準備会....