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「高閣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

高閣の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
灰燼十万巻」より 著者:内田魯庵
して出来ないのだ。 無論、是等の書目の多くは日々の営業上必要なものでなく、大抵高閣に束ねて滅多に参考する事は無いが、外国書籍の知識を得る為めには絶好の資料であ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
た松島月影の即興図に、玉蕉女史は心得たりとあって、さらさらと次の絶句を走らせる。高閣崚※山月開(高閣|崚※《りょうそう》として山月開く) 倒懸清影落江隈(倒《さ....
藪の鶯」より 著者:三宅花圃
顔に紅葉《もみじ》するははずかしからずや。 第三回 巍々《ぎぎ》たる高閣雲に聳《そび》え。打ち繞《めぐ》らしたる石垣《いしがき》のその正面には。銕門....
旅の旅の旅」より 著者:正岡子規
や覚束なくも女郎花 熱海に着きたる頃はいたく疲れて飢に逼《せま》りけれども層楼高閣の俗境はわが腹を肥やすべきの処にあらざればここをも走り過ぎて江《え》の浦《う....
濹東綺譚」より 著者:永井荷風
くしが独居の生涯の最も娯《たの》しみとしている処である。曝書《ばくしょ》は久しく高閣に束ねた書物を眺めやって、初め熟読した時分の事を回想し時勢と趣味との変遷を思....
三国志」より 著者:吉川英治
一年余の工を積んで、※河の畔りに銅雀台を築いた。その宏大な建物を中心に、楼台高閣をめぐらして、一座の閣を玉龍と名づけ、一座の楼を金鳳ととなえ、それらの勾欄か....
三国志」より 著者:吉川英治
び、四方八面、炎と化したかと思うと、城頭にそびえている三層の殿楼やそれにつらなる高閣など、一度に轟然と自爆して、宙天には火の柱を噴き、大地へは火の簾を降らした。....
三国志」より 著者:吉川英治
どと平気で放言していた。当塗高とは魏をさしていっているのである。魏という文字は「高閣」を意味する。――道に当りて高いもの――という伏字だ。蜀の粟を喰いながら、こ....
木綿以前の事」より 著者:柳田国男
と耽溺とは想像し得られない。しかもこの方は辞句に何らの不審も無いのだが、かえって高閣に束ねられて省みる者も無く、一方俳諧の附合のこんなにまで解りにくいものを、な....
書物を愛する道」より 著者:柳田国男
国で、文庫が其整理の任に当らぬのは誤りである。それだから古書の大多数が、いわゆる高閣に束ねられてしまうのである。日本外史を書き下し文に改め、漢籍を和字文にすると....