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高額
「高額〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
高額の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「花火」より 著者:太宰治
た。月末になると、近所の蕎麦《そば》屋、寿司《すし》屋、小料理屋などから、かなり
高額の勘定書がとどけられた。一家の空気は険悪になるばかりであった。このままでこの....
「一円本流行の害毒と其裏面談」より 著者:宮武外骨
これも首肯すべき題名であろう、其三の『新聞社大儲全集』は、一頁千円二千円三千円の
高額を貪る広告料の収入増大は云う迄もあるまい、殊に昨年九月十月頃には前例なき二頁....
「青春の逆説」より 著者:織田作之助
何十銭也を豹一に払わせるのだと、算盤の音は活気を帯びた。われながらうっとり出来る
高額だったので、安二郎は今月から取りはじめるのはなんとしても惜しいと、いろいろ考....
「古事記物語」より 著者:鈴木三重吉
もらって、そのままそこへいつくことにしました。 この天日矛の七代目の孫にあたる
高額媛という人がお生み申したのが、すなわち神功皇后のお母上でいらっしゃいました。....
「私たちの建設」より 著者:宮本百合子
徴収の方法と、集めた金の処分方法は私たちに極めて奇異な感じを抱かせる。一定以上の
高額税は、四ヵ年支払延期の許可がある。毎日の暮しを見ていれば、僅か三ヵ月でさえ経....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ったから原料など惜しみます。そこからも原因がある。いろいろの世事。葦平が若松市の
高額納税の第六位で一万何千とかをおさめるとか。古谷綱武という評論家(でしょうか)....
「投手殺人事件」より 著者:坂口安吾
から、動かないものだと、各球団で諦めていた男だ。しかし、三百万円は高いな。そんな
高額は各球団に前例がないと思うが、しかし、三百万の値打はある。あいつが加入すれば....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
リード先生の私的な必要に応じて生れた看護婦第一号以前に属する前世紀動物であった。
高額の給金を物ともせずに成子を雇っただけの値打はあった。彼女の受持は夜間である。....
「安吾人生案内」より 著者:坂口安吾
ら、二等でも、三等ですらも、賞金が大きいや。三等の賞金だって、ふだんの一着よりも
高額なんだから、そこは女の子さ。カラの蟇口をにぎりしめてる五万人の溜息なんぞ問題....
「黒い手帳」より 著者:久生十蘭
黒へ一度、赤へ三度……それからまた前へ戻って、黒へ二度、赤へ二度というぐあいに最
高額を賭《は》りつづけていた。 ふしぎな現象がおきていた。われわれは遅まき乍ら....
「鬼」より 著者:織田作之助
やはり金ではないかと私は思った。聴く所によると、彼はシナリオ料や脚本料など相当な
高額を要求し、払いがおくれると矢のような催促をするそうである。おまけにそんな仕事....
「俳優への手紙」より 著者:三好十郎
勿論、その様な劇団には、現在映画会社その他がスタア級の俳優に払っているような
高額の報酬は払えないであろう。又、それらの劇団は、その成員の一人々々に、ただ時々....
「握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
。椅子があれば酒が欲しくなる。これは終戦直後料理屋が不自由であり、いきおい料理が
高額であったから、寿司で酒を飲むこと、ついでに飯を食うことを酒飲みが発見したので....