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高飛び
「高飛び〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
高飛びの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「僕の帽子のお話」より 著者:有島武郎
ている帽子を眼がけて飛びついて、それをいじめて白状させてやろうと思いました。僕は
高飛びの身構えをしました。
「レデー・オン・ゼ・マーク……ゲッセット……ゴー」
....
「鼻」より 著者:ゴーゴリニコライ
るえていた。「ど、どうして見つかりましたか?」 「変な機会からでしてね、あやうく
高飛びをされる、きわどいところで取り押えたのです。奴はもう乗合馬車に乗り込んで、....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
太はまだ帰って来ず、わたくし一人では手に余るかと思ったのですが、うかうかしていて
高飛びをされると困るので、まあどうにかなるだろうと、多寡をくくって、わたくし一人....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
らもお指図があったのだ。女ひとりに大勢が出張るほどの事もあるめえが、もし仕損じて
高飛びでもされると、旦那のお目玉だ。おれも一緒に行くとしよう」 きょうも幸いに....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
てしまった。或いは才兵衛のふところから相当のまとまった金をうばって、それを路用に
高飛びをしたのでは無いかとも思われた。 七月九日、きょうは浅草観音の四万六千|....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
うです。おれは江戸に恨みのある奴があるから、そいつに意趣返しをした上でなけりゃあ
高飛びは出来ねえと……」 「意趣返しをする」 「それがね、親分」と、松吉はささや....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
りのお尋ね者であった。かれは詮議がだんだんに厳しくなって来たのを覚って、どこへか
高飛びをする積りであるらしい。飛んだところで思いも寄らない拾い物をしたのを喜んだ....
「深夜の電話」より 著者:小酒井不木
か」 「まず、美容術師の近藤つね方を訪ねようと思います」 「その間に、犯人たちは
高飛びしやしないだろうか」 「大丈夫です。もし川上糸子が本当に死んでいたならば、....
「暗夜の格闘」より 著者:小酒井不木
んなエックス光線のようなむだ骨折りをさせたのですから、あの間に犯人はもう遠い所へ
高飛びしてしまったにちがいないです」 私は、どう言って木村さんを慰めてよいかに....
「沼畔小話集」より 著者:犬田卯
も残り少なになっているのであるが――かかることの絶えざる繰りかえしであった。彼は
高飛びをするとか、あくまで盗みを隠匿するとかいう智能は持たなかった。近所の、様子....
「現場の写真」より 著者:小酒井不木
せんよ」 と、俊夫君はずるそうな顔つきをしました。 「僕はこれから、その犯人が
高飛びをしてもういないか、あるいはずうずうしくまだうろついているかを検べてきます....
「按摩」より 著者:小酒井不木
ですが、私が三百円ばかりはいって居る財布を投げ出して、(ほかにまだ五百円ばかり、
高飛びするつもりで腹巻の中に持って居ましたが)どうか当分のうち入院させてくれとい....
「雪柳」より 著者:泉鏡花
くい。魔界の猫邸であるのに、犬の声に聞えます。が、白脛か、前脚か、緋縮緬を蹴て、
高飛びに追かけたお転婆な若いのが、 「のばした、叶わぬ。」 と、その椀を、うし....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
当てるかという的を付けて、そうしてその石をぶん投げるということを奨励します。また
高飛びもやるです。走って行って山の上へ飛び上るとか、あるいは岩の上から飛び降りる....
「鳩つかひ」より 著者:大倉燁子
つかいを考えたんだよ」 「そこまで分っているのに何故早く捕まえなかったんだ?――
高飛びしたらどうする?」 「逃げやしない。利口な女だから逃げりゃ自分に疑がかかる....