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高麗縁
「高麗縁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
高麗縁の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「一夜」より 著者:夏目漱石
ものを、そと白き指で軽く払い落す。落されたる拍子《ひょうし》に、はたと他の一疋と
高麗縁《こうらいべり》の上で出逢《であ》う。しばらくは首と首を合せて何かささやき....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
段高く造りつけてあって、本格な床の間、障子から、白地に黒く雲形を織り出したような
高麗縁の畳まで、この木曾路を通る諸大名諸公役の客間にあててあるところも似ていた。....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
も半蔵はこの客人を見に来た。雨の日の薄暗い光線は、その白地に黒く雲形を織り出した
高麗縁の畳の上にさして来ている。そこは彦根の城主|井伊掃部頭も近江から江戸への往....
「夜明け前」より 著者:島崎藤村
休息したりして行ったかしれない。今はそこもからッぽだ。白地に黒く雲形を織り出した
高麗縁の畳の上までが湿けて見える。 「お民、お前のところじゃ、上段の間を何に使っ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
です。御簾《みす》がかかっており、蜘蛛《くも》の巣が張られてあり、畳は、ちゃんと
高麗縁《こうらいべり》がしきつめたままだが、はや一種の廃気が湧いて、このまま置け....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
香が、プンとにおう。この風呂桶は、毎日あたらしいのと換えたもので……。
八畳の
高麗縁《こうらいぶち》につづいて、八畳のお板の間、壁いっぱいに平蒔絵《ひらまきえ....
「書記官」より 著者:川上眉山
の数に入れとや、極彩色の金屏風は、手を尽したる光琳が花鳥の盛上げ、あっぱれ座敷や
高麗縁の青畳に、玉を置くとも羞かしからぬ設けの席より、前は茶庭の十分なる侘びを見....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
であるように、この犬も、武者足軽の群臣をしたがえ、旅路にも持ち歩かせているらしい
高麗縁の半畳を土間に敷かせ、その上へ、ゆったりと、尻をすえているのである。 首....
「遠野物語」より 著者:柳田国男
かし 一 おんげんべりこおらいべり、山と花ござ是の御庭へさらゝすかれ ○雲繝縁、
高麗縁なり。 一 まぎゑの台に玉のさかすきよりすゑて、是の御庭へ直し置く 一 十....