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「鬩〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鬩の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
煙管」より 著者:芥川竜之介
いかけて歩くには、余りに、「金箔《きんぱく》」がつきすぎている。その高慢と欲との《せめ》ぎあうのに苦しめられた彼は、今に見ろ、己《おれ》が鼻を明かしてやるから....
素戔嗚尊」より 著者:芥川竜之介
っさん》の燈火《ともしび》の光が、戸口に下げた簾《すだれ》の隙から、軒先の月明と《せめ》いでいた。襟をつかまれた若者は、ちょうどこの戸口の前へ来た時、始めて彼....
冬の蠅」より 著者:梶井基次郎
った。その上卑俗で薄汚い平野の眺めはすぐに私を倦かせてしまった。山や溪《たに》が《せめ》ぎ合いぎ合い」]心を休める余裕や安らかな望みのない私の村の風景がいつか....
神州纐纈城」より 著者:国枝史郎
な。……恥ずべきは人の世だ。戦国の世の浅ましさ、一夫多妻、叔姪相婚、父子兄弟相|ぎ、骨肉互いに啄もうとしている。……愚かしいは迷信だ! 愚かしい迷信は捨てなけ....
運命」より 著者:幸田露伴
、本より真情の人に逼るに足るものあるなり。畢竟両者|各理あり、各|非理ありて、争則ち起り、各|情なく、各真情ありて、戦闘則ち生ぜるもの、今に於て誰か能く其の是....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
の水戸藩にある才能の士で、誠でないものは奸、奸でないものは誠、両派全く分かれて相ぎ、その中間にあるものをば柳と呼んだ。市川三左衛門をはじめ諸生党の領袖が国政を....
仮装人物」より 著者:徳田秋声
ところで、葉子の充ち足りない気分がまたしても険しくなって来た。折にふれて感情の小合いが起こった。庸三からいうと、すでに久しく膠の利かなくなったような二人の間も....
自由画稿」より 著者:寺田寅彦
の目標であった。 なんでも片方が「本家」で片方が「元祖」だとか言って長い年月を《せめ》ぎ合った歴史もあったという話を聞いたことがある。関東大震災にはたぶんあ....
愛と認識との出発」より 著者:倉田百三
しである。この世界にあっては時間と空間という着物を着て万物は千差万別、個体としてぎ合ってる。しかし根拠の原理を離れた世界、すなわち本体界にあって、万物の至上の....
ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
はさらにいっそう苦しいものだった。それは、もっとも結合しやすい両国民間の兄弟|相《そうげき》的な争闘の悲しみ、というだけではまだ十分でなかった。フランス自身の....
瘠我慢の説」より 著者:福沢諭吉
べからずといい、主公の身の上|危《あやう》しといい、或は言を大にして墻《かき》に《せめ》ぐの禍は外交の策にあらずなど、百方|周旋《しゅうせん》するのみならず、....
学問のすすめ」より 著者:福沢諭吉
業行なうべからざるものなし。しかもこの事業を成し得て、国中の兄弟《けいてい》相|《せめ》ぐにあらず、その智恵の鋒を争うの相手は外国人なり、この智戦に利あればす....
学校の説」より 著者:福沢諭吉
立せるがゆえならん。かつまた、文脩まれば武備もしたがって起り、仏人、牆《かき》に《せめ》げども外その侮《あなどり》を禦《ふせ》ぎ、一夫も報国の大義を誤るなきは....
五重塔」より 著者:幸田露伴
しき棕櫚の樹の一尋余りなを架け渡して橋としてやったに、我が先へ汝は後にと兄弟争いいだ末、兄は兄だけ力強く弟をついに投げ伏せて我意の勝を得たに誇り高ぶり、急ぎそ....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
したでしょう。 そのうちに国は無政府の状態になって、上下|交々争い、 兄弟|牆にぎ、相殺し、 城と城との間、市と市との間、工業組合と 貴族との間、僧官と僧侶と....