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鬱病
「鬱病〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鬱病の前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
リラ定期鬱狂説を発表して、斯界に大センセーションをまき起した。 ゴリラには、憂
鬱病と恐怖症が周期的にきて、その時期がいちばん狂暴になりやすいという。そして苦悶....
「ジャン・クリストフ」より 著者:豊島与志雄
代生活の犠牲者であって、役所の椅子《いす》に縛りつけられた多くの役人と同じく、憂
鬱病《ヒポコンデリー》の悪魔に苦しめられていた。ゲーテが、自分では注意してよく避....
「レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
めなものだ。女《ファンム》は破廉恥《アンファーム》と韻が合うんだ、そうだ、僕は憂
鬱病《ゆううつびょう》にかかっている。メランコリーにかき回され、ノスタルジーにか....
「精神病覚え書」より 著者:坂口安吾
信をいだいた。 大体、分裂病が潜在意識によるかどうかは疑わしいが、僕の場合は、
鬱病であり、それにアドルム(催眠薬)中毒の加ったものである。分裂病に比べれば、鬱....
「深夜は睡るに限ること」より 著者:坂口安吾
法という浦島太郎の弟分に当る古典的近代が実存致しているのです。この浦島次郎療法は
鬱病とか麻薬中毒などに用いて卓効がある。さる強力な催眠薬を用いて人工的に一ヶ月ほ....
「わが精神の周囲」より 著者:坂口安吾
で暮しなさい、という忠告をうけた。私もなるべくこの忠告に従いたいと思ったが、私が
鬱病の傾向を起したのは、昨年夏からのことで、それからズッと殆ど仕事をしていない。....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
私もそれを怖れていた。この病院へ入院すると、誰しもそれを怖れるだろう。分裂病や、
鬱病には、智能を犯されないが、スピロヘータにやられると、昔日の智能に恢復すること....
「我が人生観」より 著者:坂口安吾
であったに相違なく、彼は意志によって、抑圧につとめていたのであろうと思う。(彼が
鬱病の病歴があったことは、雑誌に発表された調書にも明記されている)ストがあったり....
「潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
てゆきまして、絶えずうつらうつらとしているのです。 あとで聴きますと、医者は憂
鬱病の初期だとか何かの腺病だとか云ったそうですが、どんなに浴びるほど薬を嚥んでも....
「海豹島」より 著者:久生十蘭
ピクピク痙攣《ひきつ》らせながら、私の顔を正視したまま、頑固におし黙っている。抑
鬱病患者によく見る、癲癇性不機嫌といわれるあの顔である。私はつとめて口調をやわら....
「蛾」より 著者:室生犀星
にでも……。」 内儀は、堀の顔をみて、おあいにそうたずねた。 「ええ、すこし気
鬱病でございまして捗々しく参りません。」 「それはお気の毒な。」 内儀は、そう....