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「鬱金色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鬱金色の前後の文節・文章を表示しています。該当する5件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
反抗」より 著者:豊島与志雄
の上には、紫檀の盆の中に、薄手《うすで》の上品な茶碗と錫の茶托《ちゃたく》とが、鬱金色《うこんいろ》の布巾の下から覗いていた。室の反対の隅には、漆塗りの衣桁に、....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
て行くのであった。――と、咽び泣く声がした。お粂が突っ伏して泣き出したのである。鬱金色の縮緬の襷をかけて、派手やかな模様の振り袖を着て、深紅の手甲と脚絆とをつけ....
健康三題」より 著者:岡本かの子
間ほどの滞在中一度だけ私は娘を散歩に連れて出てやった。日の当る砂丘の蔭に浜防風が鬱金色の芽を出していた。娘は細い指先でそれを摘まみ集めながら私にいった。「ねえ、....
死児を産む」より 著者:葛西善蔵
に言って聞かせた。 「そうかねえ……」と、自分は彼女のニコニコした顔と紅い模様や鬱金色の小ぎれと見|較べて、擽ったい気持を感じさせられた。 「ほんとに安いものね....
フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
いた。その下半身を埋めた雑草の緑は見るも鮮かであった。国境の安別で見た女郎花風の鬱金色の花も簇がっていた。だが、凄まじい飛沫のなだれであった。幌内川の濁流とオホ....