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鬼に金棒
「鬼に金棒〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鬼に金棒の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
思うべし、松平伊豆守――と大きく書かれてあったものでしたから、まったくもう右門は
鬼に金棒で、躍然としながら城中を辞し去りました。出ると、これもつるの一声。表には....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
》まで数えたてるとざっとまず六、七百人、手続きを踏む段になれば、松平伊豆守という
鬼に金棒のうしろだてがあるにはあるが、しかし、六、七百人からの奥女中をひとりひと....
「猿飛佐助」より 著者:織田作之助
た。 「ああ、ありがたし、かたじけなし、この日、この刻、この術を、許されたとは、
鬼に金棒」 と、佐助は天にも登る心地がした途端に、はや五体は天に登っていた。 ....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
、これぞ屈竟の味方と、目を輝かしつつ打ち喜んだのは無理からぬことでした。まことに
鬼に金棒、徳川御一門の松平姓を名乗るやんごとない御前をそのうしろ楯に備えておいた....
「旅愁」より 著者:横光利一
女中の手から鷲掴みに角壜を受けとりすぐ自分のコップに注いでみた。
「さア、これで
鬼に金棒だ。」
ひと口由吉はコップに舌をつけてから、沢を見た。
「よろしいです....
「新釈諸国噺」より 著者:太宰治
てからは必ず酒屋へ立寄るもので、謂わば坊主とお医者の如くこの二つが親戚だったら、
鬼に金棒で、町内の者が皆殺されてしまいます、などとけしからぬ事まで口走り、一世一....
「ヒルミ夫人の冷蔵鞄」より 著者:海野十三
成績をもってすっかり改造してしまったのであった。だから万吉郎は、いまや文字どおり
鬼に金棒の強味を加えたわけであった。ヒルミ夫人は自らも過不足なきまでに満足感に達....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
俺はちゃんと見て取った、その上にお医者さんで脈処《みゃくどころ》を心得ているから
鬼に金棒でございますよ」 「なるほど。それにしてもおかしいのは、あの茶袋が道庵先....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
とは底が知れない。こういう先生を後楯《うしろだて》に控えて行けば、ドコへ行こうと
鬼に金棒だという観念がお角さんにはあるので、つまり、インテリ用心棒としての道庵先....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
もうた」 「それは悪いことではない、君の学問と才力を以て洋行して来れば、それこそ
鬼に金棒じゃ」 「書物と又聞《またぎき》では歯痒《はがゆ》くてならぬ、それに彼地....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
》を経《へ》てその上達もことのほか早く、おまけに蒲生泰軒《がもうたいけん》という
鬼に金棒までついているので、左膳の乾雲、そうそうたやすくは栄三郎の坤竜を呼ぶこと....
「恐怖の季節」より 著者:三好十郎
ップンした手で手バナをかんだりするところの壮烈な男優などに事を欠かないとあれば、
鬼に金棒だ。 だいたい現在の新劇のアカゲ物の演出や演技のシステムや細部は、小山....
「白い道」より 著者:徳永直
ている。深水はからだをのりだすようにして、 「そりゃええ、パトロンが出来たなら、
鬼に金棒さ、うん――」 ゆあがりの胸をひろげて、うちわを大げさにうごかしている....
「法隆寺再建非再建論の回顧」より 著者:喜田貞吉
の庚午の歳の事として挿入してあるので、平子君のこの新発見は、非再建論者にとりては
鬼に金棒を与えたものとも謂うべく、この実物測定上からと、記録上からとの二つの新発....
「世界の「料理王逝く」ということから」より 著者:北大路魯山人
人間さえ出来ておれば、立派なものだ。いわんや人間が出来ておって物が出来るとしたら
鬼に金棒だ。すなわち一人前の人間である。 そういう意味において、日本の今の料理....