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鬼怒川
「鬼怒川〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鬼怒川の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「『土』に就て」より 著者:夏目漱石
様の批評を如何《いか》な読者も容易に肯《うけが》わなければ済《す》まぬ程、作者は
鬼怒川《きぬがわ》沿岸の景色や、空や、春や、秋や、雪や風を綿密に研究している。畠....
「旧師の家」より 著者:若杉鳥子
私は今更のように、自分が故郷にいた頃からの時代の進展を見せられたように感服する。
鬼怒川を渉った頃から、セルの羽織に鳥打ちをかぶった芸人風の男が四五人同乗した。絶....
「偶人物語」より 著者:田中貢太郎
、鬼魅が悪いじゃないの」 「だからよ、これで良い正月をしようと云うのだ、どうだ、
鬼怒川温泉へでも伴れてってやろうか」 「
鬼怒川はいいね」 金五郎はそこで更めて....
「雪代山女魚」より 著者:佐藤垢石
を訪ねよう。 渓流魚の一番沢山棲んでいるのは、何といっても日光を中心として東は
鬼怒川へ、西は利根川へ流れ出る諸渓流である。そのうちでも、
鬼怒川へ集まるいくつも....
「香熊」より 著者:佐藤垢石
私は、あとにもさきにも、こんな恐ろしい目にあったことはないのである。 野州
鬼怒川の支流に、男鹿川というのがある。そのまた支流に、湯西川と称する渓流があって....
「魔味洗心」より 著者:佐藤垢石
あろうか。 私は、水戸市の近くを流れる那珂川へ上流から下ってきた鮭の子も、野州
鬼怒川で生まれたものも、福島県の鮫川に産したものも食べてみたが、鏑川で生まれた鮭....
「水と骨」より 著者:佐藤垢石
鰍は水温の低い川に棲むものほど脂肪が濃く、骨がやわらかである。那珂川や、魚野川、
鬼怒川などに沢山いて、里の子供が鰍押しで春から夏にかけて漁るが、水温が高いためか....
「水の遍路」より 著者:佐藤垢石
あった。 野州へも、足を重ねた。 那珂川の上流、箒川、荒川などで鮎を釣った。
鬼怒川の本流、男鹿川、湯西川、三依川、土呂部川の岩魚と山女魚の姿は大きい。古峯ヶ....
「監獄部屋」より 著者:羽志主水
ばし》架換《かけかえ》工事場でも、関門連絡線工事場でも無い。往年《さきのとし》、
鬼怒川《きぬがわ》水電水源地工事の折、世に喧伝《けんでん》された状況《ありさま》....
「我が円朝研究」より 著者:正岡容
ごとくここから新吉お久を連れて羽生村へ。だがやはり豊志賀の幻影に禍されて、お久を
鬼怒川堤で殺してしまう顛末から、次第に新吉、身も心もうらぶれ果てて半やくざ同様と....
「随筆 新平家」より 著者:吉川英治
ことは、どうしようもありません。怠慢の罪をお詫びしておく次第です。 浅草駅発、
鬼怒川温泉行。秋びより。 朝の紙クズは、浅草名物といってもいい。やたらに紙クズ....
「秋の鬼怒沼 」より 著者:木暮理太郎
には真黒な針葉樹林に囲まれて鬼怒沼の原が狐色に暖そうだ。其原の水を集めて流れ行く
鬼怒川の谷は、ほんの上流の一部が此処から見られるのではあるけれども、心をおののか....