鬼神のお松[語句情報] » 鬼神のお松

「鬼神のお松〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鬼神のお松の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
島原心中」より 著者:菊池寛
れる。だけど、お前よう考えてみるがいいぞ。普通の女というものは気の弱い人間だぜ。鬼神のお松というような毒婦だとか、乃木大将の夫人などという女丈夫なら、そら一突き....
若菜のうち」より 著者:泉鏡花
坂の脛のあたりで、みいん、みいん。で、薄の裾には、蟋蟀が鳴くばかり、幼児の目には鬼神のお松だ。 ぎょっとしたろう、首をすくめて、泣出しそうに、べそを掻いた。 ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いらしい」 「悪党ではあるまいが、悪党に変化しそうな女である、あれが悪党になると鬼神のお松といった形で、この峠の上などに住みたがる」 「いや、そういうことはある....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
品のよい大家のお嬢様、そうでなければ若奥様といったようなお方で、芝居で致しまする鬼神のお松のような、金糸銀糸の縫取を着た女賊のようにはさらさら思われません。あれ....
人造物語」より 著者:海野十三
所要所に六個の耳を備えて居り、時速六十|哩の快速力で、駈け出すことができるという鬼神のお松そっちのけの人造人間である。 このメリー・ウェルズを助手のピーターが....
役者の一生」より 著者:折口信夫
だが、そうは謂っても毒婦・悪婆の範囲は広いのである。例えば、源之助がよく演じた「鬼神のお松」(初演明治二十六年)の様な英雄型の女も毒婦・悪婆だが、又「蟒およし」....