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鬼草
「鬼草〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鬼草の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「白蟻」より 著者:小栗虫太郎
、鬼猪殃々《おにやえもぐら》の奇態をきわめた生活のなかにあったのである。 あの
鬼草は、逞《たくま》しい意欲に充ち満ちていて、それはさすがに、草原の王者と云うに....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
絵巻そのものの名が妙じゃごわせんか」 「妙、妙、白骨絵巻一巻、古《いにし》えの餓
鬼草紙あたりと並んで後世に残りましょう。今も言っていたところです、思わないところ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
《まっか》なのを一腰しめただけで、そのほかは、しなびきった裸体のまま、さながら餓
鬼草紙の中から抜け出したそのままの姿で、よろめいて来るのでありました。 「はい、....
「平賀源内捕物帳」より 著者:久生十蘭
せこけた肩をズリ下げるようにして、いつも前屈みになってセカセカ歩く。ちょうど、餓
鬼草紙《がきぞうし》の貧乏神といった体《てい》。 伝兵衛のほうは、綽名《あだな....
「釘抜藤吉捕物覚書」より 著者:林不忘
あいさ、いっそ難物だあね。」 同ずる勘次。藤吉、しきりに髷をがくつかせていた。
鬼草《おにそう》というのが、今宵人手にかかって非業《ひごう》の死を遂げた草加屋伊....
「雲霧閻魔帳」より 著者:吉川英治
こらに、群れをなしていた立ン坊だの、屑屋だの、軽子だの、乞食だの、まるで生ける餓
鬼草紙みたいな、臭い人種に囲まれて、 「ならぬッ」 「近づくと、承知せぬぞ」 ....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
同苦坊 と、書いてある。 問うまでもなく、これは施粥の大|焚火だ。 餓
鬼草紙の絵に見るような、無数の浮浪者が、その大焚火をとりかこみ、地獄の正月みたい....