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魁
「魁〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
魁の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「西郷隆盛」より 著者:芥川竜之介
ればよいのであろう。万人に正確だと認められている無数の史料か、あるいは今見て来た
魁偉《かいい》な老紳士か。前者を疑うのが自分の頭を疑うのなら、後者を疑うのは自分....
「或る女」より 著者:有島武郎
今夜のうちにお帰りになるでしょうか」
そう女将《おかみ》は葉子の思っている事を
魁《さきが》けにいった。「さあ」と葉子もはっきりしない返事をしたが、小寒《こさむ....
「星座」より 著者:有島武郎
らないことだった。清逸は心の奥底ではっと思った。自分の思い立ったことを西山づれに
魁《さきが》けされるのは、清逸の気性として出抜かれたというかすかな不愉快を感じさ....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
午後。 男金女土 二十八 主税は、礼之進が早くも二度の
魁を働いたのに、少なからず機先を制せられたのと――かてて加えてお蔦の一件が暴露た....
「追憶」より 著者:芥川竜之介
ちに聞いたところによれば、曾祖父は奥坊主を勤めていたものの、二人の娘を二人とも花
魁に売ったという人だった。のみならずまた曾祖母も曾祖父の夜泊まりを重ねるために家....
「伯爵の釵」より 著者:泉鏡花
に顕れた。――これは怪しからず、天津乙女の威厳と、場面の神聖を害って、どうやら華
魁の道中じみたし、雨乞にはちと行過ぎたもののようだった。が、何、降るものと極れば....
「北斗帖」より 著者:違星北斗
云ってた バッケイやアカンベの花咲きました シリバの山の雪は解けます 赤いものの
魁だ! とばっかりに アカンベの花真赤に咲いた 名の知れぬ花も咲いてた月見草も ....
「好きな髷のことなど」より 著者:上村松園
すくらいの意気地があってほしい気がします。 武子夫人 しかし、流行の
魁となろうとするには、隙が要りお金も要るわけです。それに美しい人でないといけない....
「八犬伝談余」より 著者:内田魯庵
奈ん 牆辺耳あり※を舁ぐの孤児戦場に趁く 蟇田素藤 南面孤を称す是れ盗
魁 匹として蜃気楼堂を吐くが如し 百年の艸木腥丘を余す 数里の山河|劫灰に付す ....
「瘤」より 著者:犬田卯
郡が廃されてからは県会と、彼はのし上った。他を威嚇せずにおかない持前の発声とその
魁奇なる容貌――その頃から左の頬へぶら下りはじめた瘤のためにますますそれはグロテ....
「妖怪学」より 著者:井上円了
、物心の二大臣をこの世界にくだし、千万無量の諸象を支配せしむ。これ、真に妖怪の巨
魁にして、我人の究め尽くさざるを得ざるものなり。これを究めざる間は、決して世に妖....
「迷信解」より 著者:井上円了
かりでなく、実際に狐狸の怪事の起こるを見ることができる。ゆえに、狐狸は妖怪中の巨
魁とみてよろしい。されどその妖怪は、日本固有のものにあらずして、シナより輸入した....
「二葉亭余談」より 著者:内田魯庵
と二葉亭の顔を舐めた。「接吻だけは止せというが、こうしずにはいられない」と状貌|
魁偉と形容しそうな相好を壊して、頤の下に猫を抱え込んでは小娘のように嬉しがって舐....
「二葉亭四迷の一生」より 著者:内田魯庵
頭するや、一同は皆|瀟洒たる風流才人を見るべく想像していたに反して、意外にも状貌
魁偉なる重厚|沈毅の二葉亭を迎えて一見忽ち信服してしまった。 川島の妹婿たる佐....
「松の操美人の生埋」より 著者:宇田川文海
に遠きを恨みとなす、維新以降文章頗る体裁を改め、新聞雑誌の世に行わるゝや、文明の
魁首社会の先進たる福澤福地両先生高見卓識常に文を草する言文一致の法を用い、高尚の....