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魂消る
「魂消る〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
魂消るの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「深夜の市長」より 著者:海野十三
こんで、ブラブラと約百メートルも行ったかと思われる頃、何者とも知れず、キャーッと
魂消る悲鳴を発したものがあった。声の大きさからいっても声音から云っても、人間以外....
「恐怖の口笛」より 著者:海野十三
それから何分のちのことだったかよく分らないが、この噴泉浴室の中から、突如として
魂消るような若い女の悲鳴が聞えた。それは一人のようでもあり、二人のようでもあった....
「蠅男」より 著者:海野十三
あった。それに続いてガラガラガラッとなにか物の壊れる音! 男女いずれとも分らぬ
魂消るような悲鳴が、その後に鋭く起った。 素破、なにごとか、事件が起ったらしい....
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
うに喘いでいる。 「座間君、カークが僕になにを見せようというのだね。僕が、アッと
魂消るようなものというから船を下りたんだが……」 「秘中の秘です。なんとでも、先....
「菊模様皿山奇談」より 著者:三遊亭円朝
權「なに先から斯ういう手で、毛が一杯だね、足から胸から、私の胸の毛を見たら殿様ア
魂消るだろう」 富「其様な大きな声をするな、是から縁側づたいにまいるのだ、間違え....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
みさんなど、掃除人の家に往ったら、土蔵の二戸前もあって、喫驚する様な立派な住居に
魂消ることであろう。斯く云う彼も、東京住居中は、昼飯時に掃除に来たと云っては叱り....
「敵討札所の霊験」より 著者:三遊亭円朝
だ訳に成ったゞよ」 文「何うしたゞえ、何時でも婆さまは仰山な事を云って己ア本当に
魂消るよ、まア静かに」 婆「静かにたって、お前先刻茂左衞門が家へ来ての話に、敵の....
「怪塔王」より 著者:海野十三
なっているのに気がつき、はっと身を縮めた。 ぎゃーっ。 そのとき、谷底から、
魂消るような悲鳴がきこえて来た。二人はそれは谷底におちて岩角に頭をうちつけたらし....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
三足ぞ退きたる。 ど、ど、どッという響、奥の方騒がしく、あれと言う声、叫ぶ声、
魂消る声のたちまち起りて、俄にフッと止みたるが、一文字に門口より鞠のごとく躍り出....
「星女郎」より 著者:泉鏡花
這廻る――さ、その夜あけ方に、あれあれ峠を見され、羽蟻が黒雲のように真直に、と押
魂消る内、焼けました。 残ったのがたった一軒。 いずれ、山※であろう。焼残っ....
「三甚内」より 著者:国枝史郎
仲だからの。二世を契れば未来も夫婦! 俺を殺せば良人殺しだ!」 「あっ!」 と
魂消る女の声が隣りの部屋から聞こえて来た。 二人一緒に立ち上がり颯と開けた襖の....
「娘煙術師」より 著者:国枝史郎
粂様! 兄が! ……眼を! ……呼吸を!」
「呼吸を! あッ」というお粂の声が、
魂消るように聞こえたかと思うと、玄関のほうへ走り返る、狂気じみた足の音がした。
....
「活人形」より 著者:泉鏡花
衛門も待ち合えず、命からがら遁帰りぬ。 短銃の筒口に濃き煙の立つと同時に泰助が
魂消る末期の絶叫、第三発は命中せり。 渠は立竦みになりてぶるぶると震えたるが、....
「粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)」より 著者:三遊亭円朝
云って来やアがっても駄目だ、サッサと帰れ、今に取り殺して遣るから、其の時になって
魂消るな、兎や角云えば汝も只は置かねえぞ、早く帰らねえと此の薪割を叩き附けるぞ」....
「青い風呂敷包」より 著者:大倉燁子
ざわりが堅い、破れ目から中を覗いてみようと、右眼を押し当てるや、 「キャッ!」と
魂消るような悲鳴を揚げ、廊下へ飛び出して、バタバタと馳け出したかと思うと気を失っ....