魅力的[語句情報] »
魅力的
「魅力的〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
魅力的の前後の文節・文章を表示しています。該当する14件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「女の決闘」より 著者:太宰治
に、このひとは紳士であります。服装正しく、挨拶《あいさつ》も尋常で、気弱い笑顔は
魅力的であります。散髪を怠らず、学問ありげな、れいの虚無的なるぶらりぶらりの歩き....
「土曜夫人」より 著者:織田作之助
ろうか。いずれにしても、時と場合でぐるぐる変る京吉の心の動きは、昨日まであれほど
魅力的だった京都の町々を、途端にいやらしく感じてしまった。 焼けなかったと思っ....
「演技指導論草案」より 著者:伊丹万作
しめるための必須条件である。 ○演出者の仕事の中で演技指導こそは最も決定的でかつ
魅力的なものだ。カッティングやコンティニュイティを人任せにする演出者はあっても、....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
瞳と青磁に透いて見える眼隈と、それから張ち切れそうな小麦色の地肌とが、素晴らしく
魅力的だった。葡萄色のアフタヌーンを着て、自分の方から故算哲博士の秘書|紙谷伸子....
「パンドラの匣」より 著者:太宰治
子ではないけれども、上品だ。学生のような感じがどこかにある。はにかむような微笑は
魅力的だ。この人が、僕のお隣りだったら、よかったのにと僕はときどき思う。けれども....
「仮装人物」より 著者:徳田秋声
あった。 支那服は東洋風の麗人にふさわしいものだけに、師匠を若くもしていたし、
魅力的にもしていた。そこで小夜子の案で靴を贈ることに決まったが、どうせ贈るなら好....
「道標」より 著者:宮本百合子
ていた。すべてが小規模で、舞台装置もあっさりしているけれども、その晩の『椿姫』は
魅力的であった。ソプラノが、いかにも軟かく若々しい潤いにとんだ声で、トラヴィアタ....
「悔なき青春を」より 著者:宮本百合子
う魔法つかいは、どんな真面目な話題も、簡素なたのしみもそこに青春の男女があれば、
魅力的なものにします。下らないエロ雑誌に刺戟されて、働く若い人たちが人間としてな....
「学生と生活」より 著者:倉田百三
は何であろう。人生には今や霞がかかり、その奥にあるらしい美と善との世界を、さらに
魅力的にしたようである。若き春! 地上には花さえ美しいのにさらに娘というものが....
「ピークハンティングに帰れ」より 著者:松濤明
の終りには必ず頂きがあり、ルートとして独自に評価されるものでなく、その頂きのより
魅力的な道程であることを忘れないでくれ。 一つの頂きに目標を設定する、その頂き....
「銀三十枚」より 著者:国枝史郎
つでございますからね」 佐伯準一郎氏はこんなことを云った。 慇懃で如才なくて
魅力的で、断わりかねるような云い方であった。そこで私は行くことにした。こうして私....
「赤げっと 支那あちこち」より 著者:国枝史郎
、こう云うと君は「素敵だ!」と叫んで眼を据るだろうね。そうとも、男に執って女ほど
魅力的なものはないのだからね。そうして旅行記なども、ほんとうのところ、旅行先の女....
「城」より 著者:カフカフランツ
ほんとうの原因なのだろうか。クラムの近くにいることが彼女をあのようにばかげたほど
魅力的にし、この魅力のなかで彼女はKを自分にひきつけたのだが、彼の腕のなかでしお....
「随筆銭形平次」より 著者:野村胡堂
機構もない原始的な飛び道具で、しかも非常に有効なものがあったとすれば、それは実に
魅力的な存在で、すでに寛永御前試合の毛利玄達の手裏剣といったものが、いと面白く講....