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「魚介〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

魚介の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
渾沌未分」より 著者:岡本かの子
套の良心|過敏性にかかっている都会娘の小初の意地も悲哀も執着も性を抜かれ、代って魚介鼈が持つ素朴不逞の自由さが蘇った。小初はしなやかな胴を水によじり巻きよじり巻....
出家とその弟子」より 著者:倉田百三
のことをモータルと呼んでいますから。 顔蔽いせる者 それはほんとうじゃ。禽獣草木魚介の族と同じく死ぬるものじゃ。 人間 あなたはどなたでございますか。その威力あ....
石狩川」より 著者:本庄陸男
う清流はイシカリの支流なるわがトウベツ川でござった、水は掬《きく》してふくむべし魚介は捕えて喰《くら》うべし――でござった、この原始林を縦横するものは、熊径《く....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
を好む茂太郎を知っている。 山に行けば、悪獣とも親しみ、海に入れば、文字通りに魚介《ぎょかい》を友として怖れないことを知っている。茂太郎の不安は、繁昌と、人気....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
山神奇童の茂太郎は、山に入って悪獣毒蛇を友とすることができるように、海に入っても魚介《ぎょかい》と遊ぶことを心得ているのだから、今夜の、この静かな海の中の、どこ....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
二十重《はたえ》も取りまいて、人畜は言わでものこと、山に棲《す》む獣も、海に棲む魚介も、草木も、芽生えから卵に至るまで、生きとし生けるものの種が、すっかり氷に張....
東山時代における一縉紳の生活」より 著者:原勝郎
何か進上したらしい。のみならずこれら所領の多くは河沼に接しているので、したがいて魚介の利があり、石原庄からは鯉を献上しているが、なかんずく魚の最も多くとれるのが....
「太平洋漏水孔」漂流記」より 著者:小栗虫太郎
がくるよ」 そして、キューネの気もハチロウの気も落着いた。みれば、果物も豊富、魚介も充分。ここから、時機がくるまで伸々と過せると、キューネもほっとしたのであっ....
妾宅」より 著者:永井荷風
《うま》いものを作る。それと共に四季折々の時候に従って俳諧的詩趣を覚えさせる野菜魚介の撰択に通暁している。それにもかかわらず私はもともと賤しい家業をした身体《か....
欧米料理と日本」より 著者:北大路魯山人
待してはいない。"欧米諸国の料理に失望す"というようなことになるであろう。まずい魚介、まずい肉、まずい蔬菜といった材料ではなにができるものでなし、心に楽しむ料理....
握り寿司の名人」より 著者:北大路魯山人
らしくすべての上で私の気に入らない。 いったい寿司のウマイマズイはなんとしても魚介原料の問題で、第一に素晴らしいまぐろが加わらなければ寿司を構成しない。その他....
フランス料理について」より 著者:北大路魯山人
雛であるから味の鳥としては推奨できない。しかも、拙劣な料理法によって煮殺している魚介ときては、品種が日本の百に対して一、二であろう。蔬菜またしかりという次第。こ....
味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
真の味覚は宙に迷ってしまうのである。美食に恵まれたわが日本は、数千種類の美味なる魚介を持ち、数千の美菜を産している有難い国である。鮮度に注意すれば、化学調味料な....
日本料理の要点」より 著者:北大路魯山人
も、その材料の本来の持ち前である本質的な味を殺さぬこと、これが第一の要件である。魚介、蔬菜、乾物、すべてそうである。 と言うと、諸君はあるいは言うであろう。豆....
料理の秘訣」より 著者:北大路魯山人
まあ、色々と文句は言うけれど、合理合法の第一着手としては、よき材料を得ることだ。魚介、野菜、鳥獣肉、なんであろうと、良材を要する。よい材料と言うと直ぐに高価に違....