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魚貝
「魚貝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
魚貝の前後の文節・文章を表示しています。該当する10件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「日本人の自然観」より 著者:寺田寅彦
冷蔵庫と無電装置を載せて陸岸から千海里近い沖までも海の幸の領域を拡張して行った。
魚貝のみならずいろいろな海草が国民日常の食膳をにぎわす、これらは西洋人の夢想もし....
「平塚・山川・山田三女史に答う」より 著者:与謝野晶子
濤の声を聞き、山なす激浪を眺め、長ずれば梶も取り櫓も漕ぎ、あるいは深海に飛込んで
魚貝を漁って生活しているので、自ら意志が強固になり、独立自存の気象に富んでいる。....
「竜宮」より 著者:豊島与志雄
暴風の時にも、そこだけはひっそりしている。つまり海底の岩陰である。そこに、病気の
魚貝類が身を寄せて、静かに死んでゆく。だから、その白砂の上には、魚の骨や、貝殼や....
「一商人として 」より 著者:相馬愛蔵
牛を要す)、三十五貫(五十羽)の鶏肉、三十八貫(八頭ぐらい)の豚肉と若干の牛肉、
魚貝、野菜等の原料を用いる。この他に店員二百七十名の食事に要するものがあるが、こ....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
呪文を唱えて大そう怖れていたが、私もナマコがどうしても食べられない。しかるに磯の
魚貝も数ある中で、神代の昔からナマコを愛食していたわれわれの祖先というのは、無類....
「食べもの」より 著者:佐藤垢石
に配給したのだそうである。してみると、生鰊の量は、莫大なものとなろう。 米でも
魚貝類でも、食うと食わざるとを問わず、食う習慣と食わざる習慣を持つとを問わずこれ....
「卵塔場の天女」より 著者:泉鏡花
やがて公園の時雨となったのであった―― ところで……紅き、青き、また黄なる
魚貝を手に手に、海豚が三頭、渋柿をぶら提げたような恰好で、傘の辻から紅屋の店へ入....
「法然行伝」より 著者:中里介山
余りの老女を連れて、 「わしはこの浦の漁師で子供の時分からすなどりを業とし、朝夕
魚貝の命を取って世を渡る家業をしていますが、ものの命を殺す者は地獄に落ちて苦しめ....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
どこでも喧嘩ッ早いわめきの中で生きていた。 職とする仕事も、運輸だけではなく、
魚貝の売買、塩の仲次ぎ、小酒屋、石切り、鍛冶、車造り、馬子、輿丁、瓦焼き、木挽き....
「美しい日本の歴史」より 著者:吉川英治
、四十張で布一|端、八十張で紲一匹、といった程度。そして食物は一切精進だ。肉類、
魚貝はもちろん口にできない。野菜、海草、漬物の類といっても、じつに限られた物しか....