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魚釣り
「魚釣り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
魚釣りの前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「京のその頃」より 著者:上村松園
き来する影絵のような眺めも又ないものではあった。 そうした床几の彼方此方には、
魚釣りがあったり馬駆け場があったり、影絵、手妻師があったり、甘酒や善哉の店が出さ....
「軍用鮫」より 著者:海野十三
るぐる撫でまわし、そして左右の目くそを払いおとした。上海脱出以来すでにもう幾旬、
魚釣りばかりに日を送っていたために、あれほどすごい切れ味を見せていた博士の能力も....
「仏教人生読本」より 著者:岡本かの子
屑は鍋釜の磨き料になるし、コロップの捨てたのは焼いて女の黛になるし、鑵詰の空鑵は
魚釣りの餌入れになるし、玉子の殻はコーヒーのアクは彫って印になるし、首のもげた筆....
「火薬庫」より 著者:岡本綺堂
知らぬ顔をしていたのかも知れない。」 大尉は忙がしい暇をぬすんで、自分の好きな
魚釣りに出て来た。そこを自分に認められた。この軍国多事の際に、軍人が悠長らしく釣....
「水鬼」より 著者:岡本綺堂
てみようかと思い立って、八月なかばの涼しい日に、家の釣道具を持出してかの尾花川へ
魚釣りに出かけた。もちろん、日中に釣れそうもないのは判っているので、僕は昼寝から....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
る前でどんなことがありましたか。それをお訊ね申したいのです」 「わたくしは銃猟や
魚釣りをするために、ここへモルガンを尋ねて来たのです。もっとも、そればかりでなく....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
らには花もあれば果物もあり、愉快な人たちも住んでいて、将棋、玉突き、騎馬、散歩、
魚釣りなどの遊戯機関もそなわっていた。それらはもちろん、大いに人を惹くの力はあっ....
「探偵夜話」より 著者:岡本綺堂
知らぬ顔をしていたのかも知れない。」 大尉は忙がしい暇をぬすんで、自分の好きな
魚釣りに出て来た。そこを自分に認められた。この軍国多事の際に、軍人が悠長らしく釣....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
かば頃に一人の男がたずねて来て、宇兵衛の家にひと晩泊まって帰ったと云うのである。
魚釣りや汐干狩のほかには、他国の人があまり交通をしない場所だけに、見馴れない人の....
「夫婦善哉」より 著者:織田作之助
を毎晩見た。ある日、夢見が悪いと気にして、とうとう湯崎まで出掛けて行った。「毎日
魚釣りをして淋しく暮している」はずの柳吉が、こともあろうに芸者を揚げて散財してい....
「夜光虫」より 著者:織田作之助
で、毎日朝早くから魚を釣りに行っているんです」 情なそうに、道子は言った。 「
魚釣り……?」 など、するような伊部ではなかったのだ。研究と仕事以外には、何一....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
まで面なんぞあたっているんだい。」 「なにそのお、海岸へ行っていたんだよ。明日は
魚釣りに行くんだぞ。」 「見て来たかい。」 「うむむ。釣れるそうだ。舟でひとつ出....
「剣侠」より 著者:国枝史郎
と云うのはわしの魚釣は、太公望と同じなのだからな」 「太公望? はは左様で」 「
魚釣り以外に目的がある。……ということを云っているつもりだが」 「どのような目的....
「名人地獄」より 著者:国枝史郎
お、そうか。で、その次は?」 「業平町の甚太郎、これも相当の腕利きですが、品川へ
魚釣りに行ったまま、家へ帰って来ないそうで」 「おお、そうか。で、その次は?」 ....
「案内人風景」より 著者:黒部溯郎
前のいわゆる日本アルプス探険時代ともいうべき頃の登山者たちは、概ね、猟師とか、岩
魚釣りとか、杣人の類か、または、かつて陸地測量部の人夫として働いた事があるという....