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鮮度
「鮮度〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鮮度の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「世紀の「分別」」より 著者:宮本百合子
も追いこまれて、それなりに凍結させられ、やがて氷がとけたときとり出された知性は、
鮮度を失って、急な温度の変化にあった冷凍物特有の悲しい臭気を放った現実を、大なり....
「堕落論」より 著者:坂口安吾
ぬ新世界への不思議な再生。その好奇心は私の一生の最も新鮮なものであり、その奇怪な
鮮度に対する代償としても東京にとどまることを賭ける必要があるという奇妙な呪文に憑....
「明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
は時間がたちすぎましたね。あなたがこの報告書を作った時分でしたら、その印象はまだ
鮮度を落さず生きていたでしょうに。タケノコ料理の印象なら、まア一ヶ月位の中は死に....
「魔味洗心」より 著者:佐藤垢石
のれの近くを流れる川で漁れた鮎は、新鮮である。二十里、三十里と他国から運び来った
鮮度の低い鮎に比べ、どんなにおのれの村で漁った鮎の味が勝っているか知れないのだ。....
「鮎の名所」より 著者:北大路魯山人
あゆをうまく食うには、あゆの成長と
鮮度が大いに関係する。京阪や東京でいうと、七月がよい。地方によっては、早い遅いが....
「鰻の話」より 著者:北大路魯山人
上がるような心のよろこびを得ることができない。また、同じ種類のものでも、大きさや
鮮度のいかんによって、美味さが異なるから、うなぎという名前だけでは、美味いとか栄....
「河豚は毒魚か」より 著者:北大路魯山人
よい。しかし、頭肉、口唇、雄魚の白子は美味いから、ちりにして味わうべきだ。下関で
鮮度の高い奴を腸抜きにして、飛行便で送ってくるから、これなら万まちがいないはずだ....
「味を知るもの鮮し」より 著者:北大路魯山人
きものと見なければなるまい。この点、高級料理はまず安心である。原料の質に重きを、
鮮度高きものに重きを置くからである。仕入れに当って、高い安いは本来無頓着であるか....