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「鯉幟〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鯉幟の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
空を飛ぶパラソル」より 著者:夢野久作
云えないイヤナ気持ちになった。ジッと眼を閉じると間もなく、薄暗く、ダラリと垂れた鯉幟の姿が、又もアリアリと瞼の内側に現われたので、思わず頭を強く振った。 しか....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ものはこんなにしみるものなの? こんなに枝もたわわなものであったのね。新緑の上に鯉幟が見えます。 詩集のなかに「五月の挨拶は」というの、覚えていらっしゃるでし....
五月の唯物観」より 著者:寺田寅彦
であった。理由のない不安と憂鬱の雰囲気のようなものが菖蒲や牡丹の花弁から醸され、鯉幟の翻る青葉の空に流れたなびくような気がしたものである。その代り秋風が立ち始め....
少年連盟」より 著者:佐藤紅緑
だ、日本全国|津々浦々にいたるまで、いやしくも男の子のある家では、屋根よりも高く鯉幟を立てる、室内には男性的な人形をかざる。鐘馗という悪魔降伏の神力ある英雄の像....
山道」より 著者:中里介山
午《たんご》の当日であります。沿道の谷々には桃李《とうり》が笑っている、村々には鯉幟《こいのぼり》がなびいている。霞が村も山も谷も一たいに立てこめている。 行....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
とします。用材は福島県のものが良いとされます。 武蔵の産物としては騎西や加須の鯉幟もその一つに挙げるべきでありましょう。五月の節句に勢いよく高く靡くあの幟であ....