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鯨幕
「鯨幕〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鯨幕の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「二つの庭」より 著者:宮本百合子
儀の日の光景がよみがえった。式は、麹町辺にあったそのひとの大きい邸宅で行われた。
鯨幕をはりめぐらした玄関から、故人の柩の前まで、更にそこから出口まで、白布がしき....
「丹下左膳」より 著者:林不忘
気、あのへんいったい、まるでお祭りのような人出です。
四
門前には、白黒の
鯨幕を張りめぐらし、鼠いろの紙に忌中《きちゅう》と書いたのが、掲げてある。門柱に....
「田舎がえり」より 著者:林芙美子
亡くなった義父の棺桶《かんおけ》を見ているような気持ちだった。千光寺山には紅白の
鯨幕《くじらまく》がちらほら見えた。因の島の三ツ庄へ行くのを西行きとまちがえてた....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
ど》を二カ所につくって三方に桟敷をしつらえ、まンなかの空地へ鯨をころがしてこれを
鯨幕で四方からかこい、いよいよ客がつまると一挙にぱッと幕を取りのけ、黒天鵞絨《く....
「鳴門秘帖」より 著者:吉川英治
た、三卿のかたがたも、京都へお帰りある時刻」 「あっ……」阿波守は不意に、屋形の
鯨幕をパラリと下ろして、三位卿の眺めを塞いでしまった。 その時船はちょうど、川....
「銀河まつり」より 著者:吉川英治
、落着きのあるひとみではなかった。 これが、ほんとの一国対一国の煙火陣ならば、
鯨幕をひき、押太鼓、陣羽織、あだかも戦場の対陣のような空気が立つところであるが、....