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鯨油
「鯨油〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鯨油の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「海に生くる人々」より 著者:葉山嘉樹
恋い慕い、気づかうのと異なるところがなかった。全く、今では、両|舷《げん》から、
鯨油を流してさえいるくらいであったから。
鯨油を流すことは、暴化《しけ》もはなはだ....
「ポラーノの広場」より 著者:宮沢賢治
丈《がんじょう》そうな変に小さな腰の曲ったおじいさんで、一枚の板きれの上に四本の
鯨油《げいゆ》蝋燭《ろうそく》をともしたのを両手に捧げてしきりに斯《こ》う叫んで....
「風知草」より 著者:宮本百合子
に菰垂《こもだ》れの姫というような暮しをしていた。ひろ子はそこで、潮の香をかぎ、
鯨油ランプの光にてらされる夜、濤の音をきき、豆の花と松の若芽の伸びを見ながら、井....
「地底戦車の怪人」より 著者:海野十三
どうも弱りました」 ピート一等兵は、悄気ている。 「やっぱり、そうだ。きさま、
鯨油の入っている缶を、盗んでいたんだな。どうするつもりか、
鯨油を、懐中に入れて」....
「雪の女王」より 著者:アンデルセンハンス・クリスチャン
ければなりませんでした。その家には、たったひとり年とったラップランドの女がいて、
鯨油ランプのそばで、おさかなをやいていました。となかいはそのおばあさんに、ゲルダ....
「世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
のシーズンにここへ来る船のうちで、どの船であろうとも、わが北極星号のごとく多くの
鯨油の金をもたらしたものはなく、諸君も皆その多額の分配にあずかってきたことを、心....
「紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
ーバックの『亜米利加捕鯨史』にも記されているとおりで、一七八四年の夏ボストンに、
鯨油六百|樽を持ち帰ったのが、最初の記録だった。 しかし同船は、その後一七八六....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
、材木、小麦、椰子《やし》の実、古錨、オーストラリヤの緬羊、瀝青《グウドロン》、
鯨油の大樽と、雑多に積みあげられた商品や古物の間を、裾から火のついたように走り廻....