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「鯨船〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鯨船の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
地球盗難」より 著者:海野十三
に地球へ向って撃ちだした錨のようなものだ」 「えッ、錨というと……」 「つまり捕鯨船が、鯨の背中に向って、綱のついたモリを打ちこむじゃないか。あれと全く同じこと....
動かぬ鯨群」より 著者:大阪圭吉
も酔って来るとその女は、そう云ってマドロス達を相手に、死んだ夫の話をはじめる。捕鯨船|北海丸の砲手で、小森安吉と云うのが、その夫の名前だった。成る程女の云うよう....
人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
それに、親方が次のように答える。 「なんでもね、二っちも三っちもいかなくなった捕鯨船の後始末とかで、こいつを売ったやつの名は、クルト・ミュンツァ、です。住所はイ....
夜明け前」より 著者:島崎藤村
知り候よう相成り申すべく候。高山へ格別|眼力よろしき人登り見候わば、アメリカ製の鯨船数百艘、日本国の周囲に寄り合い、鯨漁いたし候儀、相見え申すべし。自国にて、い....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
て、手を拍《う》たせ、眼をすまさせました。 日本沿岸の太平洋も、この頃はまだ捕鯨船の圧迫が烈しくなかったから、海のすべてを警戒しながら海を渡るの必要はなく、た....
怪奇人造島」より 著者:寺島柾史
全だ。竜宮へ連れて往ってくれないかわりに、こうして漂流しているうちに、やがて、捕鯨船に発見されるだろう。 「まずまず安心」 そこで、僕は、また、鯨のお腹の上で....
無人島に生きる十六人」より 著者:須川邦彦
ランパス島という島がある。これは昔、海賊の基地であって、そんな島は、ないという捕鯨船の船長もあるし、いや、あるという船長もあって、めったに船の行かないところであ....
明治開化 安吾捕物」より 著者:坂口安吾
海の浮浪児だった。子供の時に密航を企てて外国船に乗りこみ、それ以来、外国商船や捕鯨船の船員として七ツの海を遍歴してきた荒くれだ。それだけに、海についての経験は確....
世界怪談名作集」より 著者:岡本綺堂
遇に瀕せしめたる場合にあっては、みずから大いなる責任を負うべきである。いかなる捕鯨船もいまだかつてこの時期にあって、かかる緯度の処にとどまったことはなかった。 ....
紅毛傾城」より 著者:小栗虫太郎
り出し物をしたことがわかってきた。 そのほうは、ずうっと版も古く、書名を『|捕鯨船ブリッグ号難破録』というのである。 その船の名は、スターバックの『亜米利加....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
景を、作者は、便宜上船内日誌を借りることにする。 本船は横浜|解纜の際、以前捕鯨船の砲手であったヴィデを招き、同時に四|吋の砲を二門積み込んだのであった。それ....
フランケンシュタイン」より 著者:シェリーメアリー・ウォルストンクラフト
が憶い出されます。僕はまず、自分の体を辛苦に慣らすことから始めました。そこで、捕鯨船に乗せてもらって幾度も北海に行き、自分から進んで寒さや飢え、渇き、あるいは寝....
安吾の新日本地理」より 著者:坂口安吾
私たちは、妙に幸運なめぐりあわせであった。今は鯨のとれるシーズンではない。捕鯨船は一年中でているけれども、最も盛んなシーズンは六月から十月ごろまでだそうだ。....
海豚と河豚」より 著者:佐藤垢石
仕が知らせてきた。 食堂へ行ってみると、これは驚いた。あらくれ男が乗っている捕鯨船には大したご馳走はあるまい、と考えてきたのだが、この卓上には真鯛の塩焼き、鯛....
福沢諭吉」より 著者:高山毅
知県)のりょうしでした。あらしにあってひょうりゅうしているところを、アメリカの捕鯨船にすくわれ、アメリカで勉強して運よく日本にかえり、幕府につかえ、つうやくとし....