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鰻丼
「鰻丼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鰻丼の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「縮図」より 著者:徳田秋声
というと、彼女は若林の財布を預かり、三十円五十円と金の出し入れを委せられ、天丼や
鰻丼が来れば、お茶を入れるくらいで、じっと傍で見物しているのだったが、時には後口....
「新版 放浪記」より 著者:林芙美子
共|沈黙《だま》って笑ってしまう。あのひとは鰻《うなぎ》がたべたいと云う。二人で
鰻丼《うなどん》をたべにはいる。何か心楽し。浴衣の金を皆もたせてやる。病人はいと....
「無系統虎列剌」より 著者:夢野久作
みたくもなろうじゃないか。それを犯人の足跡の鑑定だけさせられて追払われたんじゃ、
鰻丼の臭いだけを嗅がされたようなもんだ。 悪く云う訳じゃないが、裁判官だの、警....
「楢重雑筆」より 著者:小出楢重
頃においてことにはなはだしいのだ。一度よく眺めて歩いて下さい。すきやきの嘔吐から
鰻丼のもの、洋食のものいろいろとある。胸が悪くなる。私は狐に馬糞をたべさされても....
「三筋町界隈」より 著者:斎藤茂吉
だ話をしたことがある。その話を聞いて私は一切すしというものを食う気がしなかった。
鰻丼なども上等なもてなしの一つで、半分残すのが礼儀のような時代であったところを思....
「魔都」より 著者:久生十蘭
十畳ばかりの板敷の向うには、三段になった配膳棚があって、一つ一つ小蒲団で包まれた
鰻丼が五十ほどズラリと並べられ、つまみ物の小丼が、これも所も狭く棚の上下に用意さ....
「丸の内」より 著者:高浜虚子
明と松平豊前の奥殿に籠っていた文明とを比べたらばどちらに軍配が上るかわからない。
鰻丼が出来て来た。 * * * 薄紅梅が一輪散った。....