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鳥瞰図
「鳥瞰図〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鳥瞰図の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「東海道五十三次」より 著者:岡本かの子
》から東海道|分間《ぶんま》図絵を出して頁をへぐって説明して呉れたりした。地図と
鳥瞰図《ちょうかんず》の合の子のようなもので、平面的に書き込んである里程や距離を....
「惜みなく愛は奪う」より 著者:有島武郎
めに存在し、道路は旅人の交通のために設けられているのだから。それは私に智的生活の
鳥瞰図を開展する。ここに人がある。彼はその田園の外に拡がる未踏の地を探険すべき衝....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
飯と次第に上って行く。皮をめくる様に頭が軽くなる。臥牛山を心にした巴形の函館が、
鳥瞰図を展べた様に眼下に開ける。「眼に立つや海青々と北の秋」左の窓から見ると、津....
「高台寺」より 著者:宮本百合子
にはいろいろの絵が細かく万年筆で描いてある。時事漫画に久夫でも描きそうな野球試合
鳥瞰図があると思うと、西洋の女がい、男がい、それぞれに文句が附いているのであった....
「プロレタリア文学における国際的主題について」より 著者:宮本百合子
た世界観をもつプロレタリア作家が、遠く島国日本の客観情勢を展望し、中国の新興力を
鳥瞰図的に把握し、しかもソヴェト同盟における大建設の地響きを足に感じながら目前に....
「帝展を観ての感想」より 著者:宮本百合子
などにとじこもっているに対し、題材として新しい方向を求め、例えば発電所・橋・市街
鳥瞰図風の素材を扱った新人もあるが、結局それ等の題材は風景として理解されているに....
「美しい村」より 著者:堀辰雄
《はい》り込《こ》んで其処《そこ》から一時間ばかり眺《なが》めていた高原の美しい
鳥瞰図《ちょうかんず》だの、一かどのニイチェアンだった学生の時分からうろおぼえに....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
はいないから。とにかく本当にゆったりした心持になれました。きょうは「今日の文学の
鳥瞰図」を唯研に送り、栄さんと風の吹く街へ出て、島田へのおみやげを買いました。父....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
。一月にゲラになってそのままある百二十枚ばかりのと合わせてこの二・三年間の文学の
鳥瞰図が出来ます。この位まとめると、さらに改良すべき点、勉強を深めるべき点が一層....
「異質触媒作用」より 著者:寺田寅彦
京附近の自動車道路の詳細な地図はないかと思ってこの間中探したが見付からなかった。
鳥瞰図式の粗雑なものはあったが、図がはなはだしく歪められているので正確な距離や方....
「科学上における権威の価値と弊害」より 著者:寺田寅彦
仕事である。科学上の権威者と称せらるる者はなるべく広い方面にわたってこの境界線の
鳥瞰図を持っている人である、そして各方面からこの境界を踏み出そうという人々に道し....
「街頭」より 著者:岡本かの子
。若者がズボン釣を捉えた。おやじは甲蟲のように※く。下はセーヌを目尺にして巴里の
鳥瞰図が展開する。群集の興味はズボン釣一つに繋る。 おやじの妻は驚いて卒倒しか....
「江戸芸術論」より 著者:永井荷風
及東都名所の二種あれどもいづれもその数《すう》多からず。東海道の作は重《おも》に
鳥瞰図《ちょうかんず》的なる山水村落の眺望を主とし、東都名所は人物を配置して風景....
「銀座」より 著者:永井荷風
店の裁縫師でもなく、天賞堂《てんしょうどう》の店員でもないわれわれが、銀座界隈の
鳥瞰図《ちょらかんず》を楽《たのし》もうとすれば、この天下堂の梯子段《はしごだん....
「日本橋附近」より 著者:田山花袋
上った建物だの、震災の時のままのバラックの連っているのなどが、ごた/\とひとつの
鳥瞰図になってそこにひろげられているのを目にした。私は昔のことを考えたり、将来の....