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鳥貝
「鳥貝〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鳥貝の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「放送された遺言」より 著者:海野十三
なのであって、彼が早昼の食事をするために銀座の丸花屋という大阪寿司屋に飛びこんで
鳥貝の押し寿司をほほばりながら、ちょいと店のガラス棚にならんだ蒲鉾の一列を見たと....
「深夜の市長」より 著者:海野十三
…」 「じゃあ……」といって、僕はその紙包みを開いて、台の上に載せた。鮪も小鰭も
鳥貝も、みなぺちゃんこになっていた。 「君もよかったら一つ喰べないか。温くして貰....
「わが町」より 著者:織田作之助
早仕舞いして、二ツ井戸の市場の中にある屋台店で、かやく飯とおこぜの赤出しを食べ、
鳥貝の酢味噌で酒をのみ、六十五銭の勘定を払って、安いもんやなあと、「一番」でビー....
「千鳥」より 著者:鈴木三重吉
いたように、海の方を見わたす。はるかの果てに地方の山が薄っすら見える。小島の蔭に
鳥貝を取る船が一と群帆を聯ねている。 「ね、鳩が餌を拾うでしょう」と藤さんがいう....
「十二支考」より 著者:南方熊楠
の大きなものだ、欧州中古|石※《かめのて》が鳧《かも》になると信じわが邦で千鳥が
鳥貝や玉※《たいらぎ》に化すと言うごとく蛤類の肉が鳥形にやや似居るから生じた迷説....
「艸木虫魚」より 著者:薄田泣菫
う。 今日|蛤を食べていると、貝のなかから小さな蟹が出た。貝隠れといって、蛤や
鳥貝の貝のなかに潜り込み、つつましやかな生活を送っている小さな食客だ。蟹という蟹....
「ノンシャラン道中記」より 著者:久生十蘭
》となったが、八匹の悪魔は、このスウプを瞥見《べっけん》するや否や、 「これは、
鳥貝《ムウル》のスウプでない!」と、どなり出した。まず、長男のジャックがどなり、....