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「鳳眼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鳳眼の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
中に努力して、まだ東京の電車も知らぬと笑って居る。夫妻に子供が無い。少し痘痕ある鳳眼にして長面の片山君は、銭函の海岸で崖崩れの為死んだ愛犬の皮を胴着にしたのを被....
天草四郎の妖術」より 著者:国枝史郎
まで達し葛の衣裳に袖無羽織、所謂童顔とでも云うのでしょう棗のような茶褐色の顔色。鳳眼隆鼻。引き縮った唇。其老人の風采は誠に気高いものでした。 と、老人は一同を....
仇討姉妹笠」より 著者:国枝史郎
が、当中納言家もその選に漏れず、聡明にして闊達であり、それが風貌にも現われていて鳳眼隆鼻高雅であった。 でも今は高雅のその顔に、苦悶の色があらわれていた。 「....
剣侠」より 著者:国枝史郎
たものか三十五六の武士が、眉をひそめながら立っていた。 5 額広く眉太く、眼は鳳眼といって気高く鋭く、それでいて愛嬌があり、鼻はあくまで高かったが、鼻梁が太い....
印度の詩人」より 著者:国枝史郎
と壇上に立った。磨いた銅のような美しい艶のある顔色肩にまで降りかかっている長髪、鳳眼隆鼻、まことに神々しいほどの端麗さを備えた容貌がわたしたちの眼をみはらせた。....
三国志」より 著者:吉川英治
もこの人のほうが智的にすぐれているといえよう。 智的といえば、額もひろい。眼は鳳眼であり、耳朶は豊かで、総じて、体の巨きいわりに肌目こまやかで、音声もおっとり....
三国志」より 著者:吉川英治
この際、丞相が断乎として、覇道を行えば……」 と、なお云いかけると、曹操は細い鳳眼をかっとひらいて、 「めったなことを口外するな、朝廷にはまだまだ股肱の旧臣も....
三国志」より 著者:吉川英治
しい頃を見て、急に杯をおいて、憂い沈んだ。 母公は怪しんで、理を訊くと、玄徳は鳳眼にかなしみをたたえて、 「もし私の生命をちぢめんと思し召すなら、どうか明らさ....
私本太平記」より 著者:吉川英治
うけていらっしゃる。似絵師のことばでよく、“藤原顔”というあの瓜実顔ではあるが、鳳眼するどく、濃いおん眉、意志のつよげなお唇もと、また、ひげ痕も青々と、皇系には....