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「鳴動〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鳴動の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
富士」より 著者:岡本かの子
まであとをひいていつとしもなく聞えなくなった。 福慈の岳の噴煙は激しくなって、鳴動をはじめた。 不二の嶺《ね》のいや遠長き山路をも妹許《いもがり》訪へば気《け....
赤耀館事件の真相」より 著者:海野十三
「赤耀館事件」と言えば、昨年起った泰山鳴動して鼠一匹といった風の、一見詰らない事件であった。赤耀館に関係ある人々の急死....
地中魔」より 著者:海野十三
の息だった。地底機関車は、マンマと三吉少年に占領されてしまった! 地底の大鳴動 「間に合うか?」 とピストルの銃口を向うにして三吉は声をかけた。 「さア....
少年探偵長」より 著者:海野十三
へへえ、山賊がねえ。そして、その山賊はとっつかまったんですか」 「ところが、泰山鳴動して鼠一匹でね。つかまったのは雑魚ばかり。大物はみんな逃げてしまったというこ....
怪星ガン」より 著者:海野十三
ッチをおした。ああ、博士があぶない。 ほえる怪人 とつぜん、この機関室が鳴動した。 電灯がすぅーと暗くなったかと思うと、天井につるしてあった二つの大き....
恐竜島」より 著者:海野十三
はじめた。 「あっ、地震だ。大地震だ」 二人はびっくりしてたがいにだきついた。鳴動《めいどう》はだんだんはげしくなっていく。沼の水面にふしぎな波紋がおこった。....
地獄の使者」より 著者:海野十三
うと察したからである。帆村は、承知した旨を応えた。 「鼠一匹――が、いやに泰山を鳴動させるじゃありませんか。検事さんも帆村君も、それについて一体何を感づいている....
人造人間の秘密」より 著者:海野十三
ろうとはしなかったのだ。 ぐわーン。がらがらがらがら。 家が、大地震のように鳴動した。迫撃砲弾が、この建物に命中したらしい。もう猶予はならない。 「おい、ハ....
地球要塞」より 著者:海野十三
、オルガ姫が叫ぶのと、艇が今にもばらばらに壊れるのではないかと思うほど、はげしく鳴動《めいどう》を起すのと、同時であった。 「えっ、原因は何だ?」 と、私は叫....
宇宙尖兵」より 著者:海野十三
暗黒であった。傍に立っていた筈の魚戸の姿さえ分らなかった。刻々激しさを加えていく鳴動の中に、僕は奈落へふり落とされていくような感じを受けたが、それっきり知覚をう....
英本土上陸作戦の前夜」より 著者:海野十三
た。今度は、よほど近い。ばらばらと、天井から砂が落ちて来た。大地は、地震のように鳴動した。 「マスクは、出してお置きなさい。マスクのない人は、奥へいってください....
棺桶の花嫁」より 著者:海野十三
大崩壊の起ったのは、実にその直後のことだった。大地を掘りかえすような物凄い音響と鳴動とに続き、嵐のような土煙のなかに、彼の身体は包まれてしまった。彼は生きた心地....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
て、丘の上から駆け降りようとしましたが、その瞬間、忽ちゴーッと耳もつぶれるような鳴動と共に、今までとは異って、西から東へと向きをかえた一|陣の烈風、あなやと思う....
坑鬼」より 著者:大阪圭吉
歇的に行われるが、坑木がむっちり挫折し始め、天盤に割れ目の生ずる際に、その異様な鳴動が聞えるのであった。謂わば崩落の前兆であるその物音を、炭坑の人びとは山鳴りと....
宝永噴火」より 著者:岡本かの子
から、今までにない激しい地震と一緒に富士の山麓の方に当って何処という個所は判らず鳴動の音が聞えて来た。初めは一日に二三度ずつぐらいだったが、日を経るに従ってだん....