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鳴物入り
「鳴物入り〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鳴物入りの前後の文節・文章を表示しています。該当する11件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「吉良上野の立場」より 著者:菊池寛
永劫《えいごう》悪人にされてしまうのだ。わしの言い分やわしの立場は、敵討という大
鳴物入りの道徳のために、ふみにじられてしまうのだ) 上野は、炭を掴んで投げつけ....
「社会時評」より 著者:戸坂潤
なると、満州サービスガールがある。今年の一月に親切で有名な東京飯田橋職業紹介所の
鳴物入りの宣伝で、之は千人程の中から選ばれた三十二人の代表的インテリガールが、「....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
苦々しい面をしました。 六十三 こうして、この一行は事実上の
鳴物入り、それに加うるに夥《おびただ》しい旗差物《はたさしもの》で、まもなく関ヶ....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
ず吹き出してしまったかも知れないのですが、今日のは、最初の出が緊張していた上に、
鳴物入りの凄味《すごみ》まで加わってここへ来ているのですから、ただ若干の失笑を余....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
んだの、島中の忠助さんというような問屋の旦那衆のお肝煎《きもいり》で、遠からず、
鳴物入りで市場をあっ! と言わせようてんでげすが、どんなもので」 今日は、神尾....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
と鉢合せが起ったのでしょうが、その間に二三分の差違があったのですが、ここへ来て、
鳴物入りの踊りのあるということを認めたのは同じで、同時に彼等の好奇心が、やっぱり....
「巴里の唄うたい」より 著者:岡本かの子
――ラ――とこんな調子にやったならば。」 彼等はげらげら笑った。市会議員の舌の
鳴物入りの忠言なんかはこの道で苦労している彼等には真面目に対手になってはいられな....
「百万人の文学」より 著者:坂口安吾
の近代的な出版史は短いけれども、この片りんをとどめた例もないようだ。全集だ何だと
鳴物入りで思いだしたようにやるが、物自体を本来の裸のままオッ放りだして、需要の限....
「京鹿子娘道成寺」より 著者:酒井嘉七
に危害を加えたとしましても、どうして逃げ去ることが出来ましょう。――長唄の囃子、
鳴物入りの、絢爛たる舞台の真中に伏せられた鐘の中の殺人。よし犯人が鐘の中に、ひそ....
「小説 円朝」より 著者:正岡容
板が、だしぬけに二月の下席《しもせき》、浅草阿倍川の寿亭という寄席へ揚げられた。
鳴物入り道具ばなしと肩へ書かれてある定式幕、縁《ふち》とりの辻びらを見て、圓朝は....
「ロザリオの鎖」より 著者:永井隆
ます。「天与の砂糖にまさる人工のサッカリン」と商人は宣伝しています。商人の宣伝は
鳴物入りでなかなか巧妙です。砂糖の味を全然知らない者は、まんまとこの宣伝にだまさ....