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鴇色
「鴇色〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鴇色の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「アンドロギュノスの裔」より 著者:渡辺温
になったばかりなのよ――』と、抜け落ちてしまって一つかみにも足りない髪を、大きな
鴇色のリボンで結んだ女が云った。 Y君は、そこで、もうこちらの姿を見咎められる....
「血曼陀羅紙帳武士」より 著者:国枝史郎
の小袖の袖口からは、緋の襲着がこぼれ、半分解けた帯の間からは、身悶えするごとに、
鴇色の帯揚げがはみ出し、髪へ掛けた鹿の子の布が、蝋細工のような耳朶のあたりで揺れ....
「画道と女性」より 著者:上村松園
の頃咲きかけた萩の花を写そうと、私は連日朝から高台寺に通い出したのでした。 薄
鴇色の下着の模様をほのかに透かす、黒地の薄物を着た女、まあいわば先年帝展に描いた....
「澪標」より 著者:外村繁
像を逞しくするほど、勿論、私の色情は成熟しているわけではない。 赤いのもある。
鴇色《ときいろ》のもある。新しいのもある。洗いざらして、色の褪せたのもある。とよ....