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「鶯谷〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

鶯谷の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
省線電車の射撃手」より 著者:海野十三
んて、あたし一生の不運だと思っていますわ、なんでもいいんです」(東京郊外、渋谷町鶯谷アパートにて) 「大江山警部。年齢三十七歳。警視庁刑事部捜査課長。在職満十年....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
くっきょう》と思う木蔭《こかげ》山蔭《やまかげ》をも無事に通り抜けさして、ついに鶯谷《うぐいすだに》、新坂《しんざか》の下まで乗物を送って来てしまいました。 ....
八ヶ嶽の魔神」より 著者:国枝史郎
っていた。雉子町を通り、淡路町を通り、駿河台へ出て御茶ノ水本郷を抜けて上野へ出、鶯谷へ差しかかった。 左右から木立が蔽いかかり、この時代の鶯谷は、深山の態を呈....
一刻」より 著者:宮本百合子
になった。しかし、エンジンの工合が損じ、ドアは開かないまま、上野を出てしまった。鶯谷へついたとき、人々はせき立って、窓から降りはじめた。男たちばかりが降りている....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
せん。 そんなような前置で、神尾は「夢酔独言」の序文を読みはじめました。 「鶯谷庵独言 おれがこの一両年始めて外出を止められたが毎日毎日|諸々《もろもろ》の....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
タ、ヨクヨク読ンデ味ウベシ、子ニ、孫ニマデ、アナカシコ。 于時天保十四年寅年初於鶯谷書ス 夢酔道人」 これで一巻を読み了《おわ》った時、上野の鐘が、じゃんじ....
湯女の魂」より 著者:泉鏡花
ら訳はない、小川の温泉へ行って、柏屋と云うのに泊ってみろ、於雪と云って、根津や、鶯谷では見られない、田舎には珍らしい、佳い女が居るからと、度々聞かされたのであり....
旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
て、藤木さんの世帯《しょたい》は、すこしばかりゆとりが出来た様子になった。根岸の鶯谷《うぐいすだに》の奥の植木師《うえきや》の庭つづきの、小態《こてい》な寮の寮....
獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
ンたべ、玉子もたべ(大したことでしょう)ゆっくりして、いろいろ家のこと、その他(鶯谷のすぐそばで沿線五十メートルの中に入り家がチョン切れることになったので)話し....
英彦山に登る」より 著者:杉田久女
無事にすました。 天狗のすむという豊前坊の窟。鷹巣原の枯すすき。とろろ汁。春は鶯谷の鶯。山ほととぎす。彦山葛。土の鈴。彦山名物はざっとこんなものである。 (附....
染吉の朱盆」より 著者:国枝史郎
方へ歩いて行く。で岡八も、つけて行く。 養善寺のそばから道が別れる。左へ行けば鶯谷、右へ行けば阪本である。 何んと女は昼も物凄い鶯谷の方へ行くではないか、 ....
善悪両面鼠小僧」より 著者:国枝史郎
コソと邸の方へ引っ返して行った。 後を見送った軍十郎、苦笑せざるを得なかった。鶯谷の狼藉 その翌日のことであったが、細川侯の下邸から五挺揃って女乗物が粛々と....
娘煙術師」より 著者:国枝史郎
のはお筒持ちの小身の組屋敷であったが、そこを右へとって進んで行けば、寂しい寂しい鶯谷となる。そっちへ浪人は歩いて行く。と、にわかに足を止めたが、グッと前方を睨む....
白花の朝顔」より 著者:泉鏡花
夜中に掛けて、話を運びます、春木町の、その頃の本郷座。上野の山内、清水の観音堂。鶯谷という順に、その到る処、花が咲いていたように思います。唯今も、目に見えて、桜....
三枚続」より 著者:泉鏡花
歌の先生じゃあ。お前どうした、狙ったか、」 「二晩ばかりつけました、上野の山ね、鶯谷ね、杖でも持ちゃあがって散歩とでも出掛けてみろ、手前活しちゃあ帰さねえつもり....