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鶴亀
「鶴亀〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鶴亀の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「あらくれ」より 著者:徳田秋声
はやって来て、床の間に古風な島台を飾りつけたり、何処からか持って来た箱のなかから
鶴亀《つるかめ》の二幅対を取出して、懸けて眺《なが》めたりしていた。
「今度と云....
「虚構の春」より 著者:太宰治
下さいまし。第一小説集、いまだ出版のはこびにいたりませぬか。出版記念会には、私、
鶴亀うたい申し、心のよろこびの万一をお伝えいたしたく、ただし深沼家に於いては、私....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
すかい。こんなものをお頭へ入れて。御出世前の大事なお身体じゃありませんか。ああ、
鶴亀々々、」 と貴いものに触るように、静にその緑の艶を撫でた。 「私、出世なん....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
上を案じてやってるんだあナ」 「まあ、およしなさいよ、遺言なんて、縁起でもない、
鶴亀鶴亀」 「お前は実によく産んだね、オイばあさん。ちょいと六人だ。六人と云やあ....
「鶴は病みき」より 著者:岡本かの子
せんよ。」おばさんはだから発声運動をさせようと、三味線を持って来て、明日から私に
鶴亀の復習をさせようとして居ることを話して二人は応接室から出ようとすると麻川氏は....
「油絵新技法」より 著者:小出楢重
ないのだから困るのだ。 でもこの東洋の世界をば科学文明は仙人と道釈人物、幽霊、
鶴亀、竜の類を追い出し、あるいは動物園へ収容してしまった。そして一本の指くらいで....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
た水島家の伝書の中にも「水祝い」の礼物を記したのがある。
「手桶一対――白絵に
鶴亀、松竹を書く、本式は手桶十二――それに髭籠《ひげこ》――摺古木《すりこぎ》―....
「大菩薩峠」より 著者:中里介山
張札をされたんでございますからな」 眼鏡屋の隠居はそれに答えました。 「ああ、
鶴亀、
鶴亀、そんな話は御免だ」 と質屋の隠居は気を悪くしたと見えて、煙草入を腰に....
「照葉狂言」より 著者:泉鏡花
さんのように。」 「磔!」 言いたる小親も色をかえぬ。太き溜息吻とつきて、 「
鶴亀、々々。ああ、そういったばかりでも、私ゃ胸が痛いよ、貢さん、ほんとに小六さん....
「答案落第」より 著者:太宰治
術の問題を提出されて、大いに狼狽している姿と似ている。円の面積を算出する公式も、
鶴亀算の応用問題の式も、甚だ心もとなくいっそ代数でやればできるのだが、などと青息....
「縁談」より 著者:佐藤垢石
上に別嬪という方じゃありませんから、これまで二、三話があったのですけれど、いつも
鶴亀や、になりませんでした』 『そんな立派な学歴や、職業を持っていなさるのですか....
「知々夫紀行」より 著者:幸田露伴
と名づけばやなど戯れて過ぎ、やがて本野上に着く。 おのずからなる石の文理の尉姥
鶴亀なんどのように見ゆるよしにて名高き高砂石といえるは、荒川のここの村に添いて流....
「日和下駄」より 著者:永井荷風
の堀端《ほりばた》に高力松《こうりきまつ》、高田老松町《たかたおいまつちょう》に
鶴亀松《つるかめまつ》がある。広重《ひろしげ》の絵本『江戸土産《えどみやげ》』に....
「五重塔」より 著者:幸田露伴
る父様の、頭を打って幾つも打って、頭が半分|砕れたので坊は大変びっくりした。ええ
鶴亀鶴亀、厭なこと、延喜でもないことを云う、と眉を皺むる折も折、戸外を通る納豆売....
「ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
す積でいるのに。
(泣く。)
事によったらもうお亡くなりなされたかも知れぬ。
鶴亀々々。せめて死亡証でも手に入ったら。
マルガレエテ登場。
マルガ....