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鶴翼
「鶴翼〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鶴翼の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「忠直卿行状記」より 著者:菊池寛
おし詰め、ここの先手本多|出雲守忠朝《いずものかみただとも》の備えより少し左に、
鶴翼《かくよく》に陣を張った。 この時初めて、将軍から、 「城兵は寄手《よせて....
「川中島合戦」より 著者:菊池寛
打ち退けたので、信玄の旗本の正面が間隙を生じた。謙信はこれをみてとり、その旗本を
鶴翼の陣、即ち横にひろがる隊形に展開して、八幡原の信玄の旗本めがけて槍刀を揮って....
「生死卍巴」より 著者:国枝史郎
ほどにも、接近をして走っておりながらも、前の馬の走る邪魔をしない。 と、一団が
鶴翼をなした。宏大な森林を横へ拡がり、横隊をなして走らせて行く。無数の障碍物を持....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
者がある。 けれど、その手数は不要だった。彼らは、居どころに立ったまま、自然な
鶴翼の陣形を作っていればそれでよかった。敵の武蔵に、すこしも、逃げたり、狼狽した....
「三国志」より 著者:吉川英治
が、城外にもいたのか」 と、大いに動揺して、左右の陣を、にわかに後ろへ開いて、
鶴翼に備え立て、 「いざ、来い」と、おのおの手に唾して待ちかまえたが、近づくと、....
「三国志」より 著者:吉川英治
徳の軍は待ちうけていた。 総勢五万、朱霊、露昭を左右にそなえ、玄徳をまん中に、
鶴翼を作って包囲した。 「小ざかしき蓆織りの匹夫めが」と、袁術の先鋒から大将の紀....
「三国志」より 著者:吉川英治
隊三千、儀仗一千、戦車、石砲、弩弓手、鼓手、螺手、干戈隊、鉄弓隊など四団八列から
鶴翼にひらき、五行に列し、また分散して鳥雲の陣にあらたまるなど、雄大壮絶な調練が....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
ちの顔へ、 「いいのか。こんな手当てで。大丈夫か」 と、くりかえしていた。 「
鶴翼の陣形です」 一将が、指さしつつ説明する。 「敵が、まともに来れば、両翼で....