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鷹の羽
「鷹の羽〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鷹の羽の前後の文節・文章を表示しています。該当する13件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
一枚の小さい鳥の羽であった。辰蔵は思わず覗き込んだ。 「鳥の羽ですね」 「どうも
鷹の羽らしい。もし、おまえさん。これは鷹でしょうね」 眼の前に突きつけられて、....
「綺堂むかし語り」より 著者:岡本綺堂
その次は薄で、これには幾多の種類があるが、普通に見られるのは糸すすき、縞すすき、
鷹の羽すすきに過ぎない。しかも私の最も愛好するのは、そこらに野生の薄である。これ....
「千曲川のスケッチ」より 著者:島崎藤村
諸へ来て隠れた学士に取って、この緑蔭は更に奥の方の隠れ家のように見えた。愛蔵する
鷹の羽の矢が揃って白い的の方へ走る間、学士はすべてを忘れるように見えた。 急に....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
跪いて清水をむすぶ。
最早人気は全く絶えて、近くなる時斗満の川音を聞くばかり。
鷹の羽なぞ落ちて居る。径は稀に渓流を横ぎり、多く雑木林を穿ち、時にじめ/\した湿....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
よ、矢をつがへよ。われは ひとはりのあづさ弓、矢をつがへよ。斑紋《ふもん》美しき
鷹の羽の箭《そや》をつがへば、よろこびにわが弦は鳴らん、猟人よ。 白い藤をくれ....
「獄中への手紙」より 著者:宮本百合子
に風に鳴る弓のこころも ですけれども。 わがこころ ひともとの矢 まだら美しき
鷹の羽の そや風を截り 雲をさきて とばんと欲つす かのもとに いづかしの 樫の....
「発明小僧」より 著者:海野十三
のです。」 内相「鎖の上に何かヒラヒラ附いているのは何じゃ。」 小僧「これは皆|
鷹の羽根です。」 内相「
鷹の羽根がどうしたのじゃ。」 小僧「これが犯人の足の裏を....
「顎十郎捕物帳」より 著者:久生十蘭
ずつ、近江屋鉄五郎、お源、お沢、お源の許婚者の青梅屋の新七という順序で、いずれも
鷹の羽朱塗のお神矢で深くぼんのくぼを射られ、水浅黄の水干の襟を血に染めて俯伏せに....
「三枚続」より 著者:泉鏡花
も読めりゃ何とか言って近づくんですが、一の字は引張って、十文字は組違え、打交えは
鷹の羽だと、呑込んでいるんじゃあ為方がありません、私あもう詰らねえ。」と力なさそ....
「我家の園芸」より 著者:岡本綺堂
その次は薄で、これには幾多の種類があるが、普通に見られるのは糸すすき、縞すすき、
鷹の羽すすきに過ぎない。しかも私の最も愛好するのは、そこらに野生の薄である。これ....
「紋付を着るの記」より 著者:吉川英治
とそこで着てみないか。年始歩きには、やはり紋付でなければいけない』と言った。丸に
鷹の羽の紋と黒羽二重の冷たい艶が、あたりのスス壁や母の貧乏やつれとは余りにも似つ....
「本所両国」より 著者:芥川竜之介
来ると少しも見知らない若侍が一人偶然父と道づれになった。彼もちゃんと大小をさし、
鷹の羽の紋のついた上下を着ている。父は彼と話しているうちにいつか僕の家を通り過ぎ....
「大岡越前」より 著者:吉川英治
もあるまい」 義平太は、ここぞと、迫って。 「そうはいわさん。貴公の小袖には、
鷹の羽がついておる」 「なに、
鷹の羽。これは表紋だ。俗用には、裏紋を使用しておる....