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鷹匠
「鷹匠〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鷹匠の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「三右衛門の罪」より 著者:芥川竜之介
みずからその実行を命じないうちは心を安んじないと云う風である。治修はある時二人の
鷹匠《たかじょう》にそれぞれみずから賞罰《しょうばつ》を与えた。これは治修の事を....
「両国の秋」より 著者:岡本綺堂
秋の風が高く吹いて、屋敷町には赤とんぼの群れが目まぐるしいほどに飛び違っていた。
鷹匠《たかじょう》が鷹を据えて通るのも、やがて冬の近づくのを思わせた。町へ出ると....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
に至って新規お取り立てになった旗本であるということ、それまでは卑禄《ひろく》のお
鷹匠《たかしょう》であったということ、だから他の三河以来の譜代とは違って、僅々《....
「右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
、それにつづいて多忙をきわめるのは、吉祥寺裏のお鷹べやで、お鷹のご用を承っている
鷹匠《たかしょう》たちです。当時将軍家のおなぐさみ用として用意してあったお鷹べや....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
の藤の噂が出た。藤の花から藤娘の話をよび出して、それから大津絵の話に転じて、更に
鷹匠のはなしに移る。その話を順々に運んでいては長くなるから、前置きはいっさい略し....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
安政四年九月のことである。駒込富士前|町の裏手、俗に富士裏というあたりから、
鷹匠屋敷の附近にかけて、一種の怪しい噂が立った。 ここら一円はすべて百姓地で、....
「婦系図」より 著者:泉鏡花
りませぬが、旦那様方の住まっしゃりますような邸は、この居まわりにはござりませぬ。
鷹匠町辺をお聞きなさりましたか、どうでござります。」 「その
鷹匠町辺にこそ、御邸....
「天守物語」より 著者:泉鏡花
打見は二十七八)岩代国猪苗代、亀の城、亀姫。(二十ばかり)姫川図書之助。(わかき
鷹匠)小田原修理。山隅九平。(ともに姫路城主武田播磨守家臣)十文字ヶ原、朱の盤坊....
「十二神貝十郎手柄話」より 著者:国枝史郎
匠)、丹羽家の旧家臣久松氏音(今は片端のにわか神官)、那須家の浪人加藤近栄(今は
鷹匠町の町道場の主)、土方家の浪人品川長康(今は虚無僧として一所不住)、大久保家....
「大鵬のゆくえ」より 著者:国枝史郎
陣帽で顔を隠しているので定かに容貌は解らないものの高貴のお方に相違ない。五人のお
鷹匠、五人の犬曳き、後はいずれもお供と見えてぶっ裂き羽織に小紋の立付、揃いの笠で....
「夢は呼び交す」より 著者:蒲原有明
なっている。府内は大小区に分けられていたかと思うが麹町隼町に変りはない。幕府でお
鷹匠を住まわせて置いた町だといわれている。鶴見の家のあった方は、いわゆる三軒家の....
「回想録」より 著者:高村光太郎
家のある辺りは、以前は千駄木林町と言って、寛永寺のお台所の薪用の山であった。昔、
鷹匠が住んでいた所で、古い庭園など荒果てて残って居り、あたりは孟宗竹の藪や茶畑、....
「特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ」より 著者:喜田貞吉
いうのがあるのは、もと主鷹司の餌取のいた所です。あたかも徳川時代の所々の城下に、
鷹匠町だの、餌差町だのがあるのと同じ事で、もと彼らは京の真中に住んでいたのであり....
「美人鷹匠」より 著者:大倉燁子
頤にくびれ込み、いかにも奇麗な女らしく思わせた、物珍らしいので見物の眼はこの美人
鷹匠に吸いよせられている。 大勢集ったところで、撞木に止っている蒼鷹を彼女は手....
「旃陀羅考」より 著者:喜田貞吉
でもなく、主鷹司に属して鷹や犬に喰わせる餌を取るを職とした雑戸で、なお徳川時代の
鷹匠に属する餌差に相当するものである。無論主鷹司以外にも、貴紳富豪の飼養したる鷹....