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鹿垣
「鹿垣〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鹿垣の前後の文節・文章を表示しています。該当する7件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「書記官」より 著者:川上眉山
を隠して、争い落つる滝の千筋はさながら銀糸を振り乱しぬ。北は見渡す限り目も藐に、
鹿垣きびしく鳴子は遠く連なりて、山田の秋も忙がしげなり。西ははるかに水の行衛を見....
「宮本武蔵」より 著者:吉川英治
讐に来るだろうという噂で、お杉ばばも家族も、戦々兢々として門を閉じ、出入り口にも
鹿垣を作った。姫路の池田家から応援に来た人勢は、そこにも夥しくいて、万一武蔵が出....
「三国志」より 著者:吉川英治
するようにみせかけて、ひそかによりすぐった強兵を巽にまわし、自身まッ先に進んで、
鹿垣、逆茂木を打越え、城壁へ迫って行ったが、ひそとして迎え戦う敵もない。 曹操....
「三国志」より 著者:吉川英治
守って、附近の要害と敵状を見くらべていた。四冢は前に※水の流れをひかえて、要路は
鹿垣をむすび、搦手は谷あり山あり深林ありして鳥も翔け難いほどな地相である。 「い....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
で赤肌をむいていた。そして上には一叢の茂みが見える。――もう二年越しも、きびしい
鹿垣の中に一切の出入りを禁じられている千手院の森だった。 今日も、夜となると。....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
そして土は内部へ掻き上げてゆく。つまり巨大な土壇にたたみあげて、その急斜面には、
鹿垣をつらね、さらに胸壁やら板塀など二重三重のかまえを上にむすび、内にはまた大木....
「私本太平記」より 著者:吉川英治
を選抜して揃えた。 もちろん、大橋の橋板はすべて撤去し、橋づめの口には、厳重な
鹿垣。ここには弓隊だけでなく、その後方に長槍隊と歩兵部隊が厚く見える。 そして....