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鹿島
「鹿島〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
鹿島の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「或る女」より 著者:有島武郎
子がその時まざまざと葉子の目の前にちらついたのだ。一人《ひとり》ぽっちで遠い旅に
鹿島立《かしまだ》って行く自分というものがあじきなくも思いやられた。そんな心持ち....
「富士」より 著者:岡本かの子
ころところの産物を父の祖神に差上げて呉れと持って来た。 加波山で猟れた鹿らしく
鹿島の猟で採れた鰒《あわび》、新治《にいばり》の野で猟れた、鴫《しぎ》、那珂の川....
「空襲葬送曲」より 著者:海野十三
。 僚艦も稍難航の体で、十度ほど傾斜しながら、艦首から、ひどい浪を被っていた。
鹿島灘の護り いよいよ米国大空軍の来襲は、確かになった。 早ければ今夕、遅く....
「海野十三敗戦日記」より 著者:海野十三
が、それが九日。十日は早目に帰京するつもりでいたところ、朝五時半から敵機動部隊が
鹿島洋、九十九里浜沖から艦載機をぶんぶんとばすので、夕刻まですっかり平磯館に閉じ....
「単独行」より 著者:加藤文太郎
されるのか。一ノ越から頂上までも一月と同様簡単に登れる。黒部谷をへだてて針ノ木―
鹿島槍が雄大に見える。劔岳もまた凄く聳えている。風が強くなかなか寒い。写真を二枚....
「風流仏」より 著者:幸田露伴
緩んで、夜深に一人月を詠めては人しらぬ露|窄き袖にあまる陣頭の淋しさ、又は総軍の
鹿島立に馬蹄の音高く朝霧を蹴って勇ましく進むにも刀の鐺引かるゝように心たゆたいし....
「怪塔王」より 著者:海野十三
「はあ、それもやってみました」 「やった?」 「はい、ちょうど駆逐艦|太刀風が、
鹿島灘の東方約二百キロメートルのところを航海中でありましたので、それに例の怪電波....
「空襲下の日本」より 著者:海野十三
の西郊に、立川飛行連隊がある。南の方で東京湾の入口|追浜には海軍の航空隊がある。
鹿島灘に対して、霞ヶ浦の海軍航空隊があるが、これは太平洋方面から襲撃してくる米国....
「空襲警報」より 著者:海野十三
からの知らせが集ってきた。東部防衛司令官香取中将は作戦室の正面に厳然と席をしめ、
鹿島参謀長以下、幕僚を大|卓子のまわりにグルリと集め、秘策をねっていた。 「……....
「死者の書」より 著者:折口信夫
うが表面だから、氏の祭りは、枚岡・春日と、二処に二度ずつ、其外、週り年には、時々
鹿島・香取の東路のはてにある旧社の祭りまで、此方で勤めねばならぬ。実際よそほかの....
「霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
宮などがそれでございます。又他の一つは活神様を御祭神と致したもので、出雲の大社、
鹿島神宮、霧島神宮等がそれでございます。ただし、いかにすぐれた人霊が御本体であり....
「死剣と生縄」より 著者:江見水蔭
ければ相成らぬ。と云った処で、普通の道場破りをして来いと申すのでは無い。先ず香取
鹿島及び息栖の三社、それに流山在の諏訪の宮、常陸は阿波村の大杉明神、立木村の蛟※....
「可愛い山」より 著者:石川欣一
は、とても山に登る元気がない。それでもとにかく大町まで出かけた。気持が進んだら、
鹿島槍にでも行って見る気であった。 大町では何をしていたか、はっきり覚えていな....
「雨の宿」より 著者:岩本素白
じて居たが、雨は如何にも落ちついて降り注いで居るようである。若い頃、利根川の畔り
鹿島の宿で、土用明けのざんざ降りを食って、三日も無言の行を続けたことを思いだした....
「釜沢行」より 著者:木暮理太郎
の上からは木曾の御岳が覗いていた。八ヶ岳と蓼科山との間に奥穂高、常念、大天井から
鹿島槍、五竜に至る北アルプスの大立物が、銀光|燦として遥かの空際を天馬の如く躍っ....