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「麦田〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

麦田の前後の文節・文章を表示しています。該当する8件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
山想う心」より 著者:松濤明
星の鈍くまたたく夜、麦田の上を身を切るような風が渡る。外套の襟を深く立てて東京へ行く一番列車に乗るべ....
巷説享保図絵」より 著者:林不忘
だ。友だちが来ることになっているでな。あの、紙魚亭《しぎょてい》の主人じゃ」 「麦田一八郎《むぎたいっぱちろう》さま。存じております」 「そうだ。お前も、知って....
わが童心」より 著者:佐藤垢石
に遊ぶ子供らを見ても亡き何兵衛、何蔵に瓜二つの子や孫である。四十年前菱形であった麦田は、いまもなお昔のままの菱形であった。 なきは、わが父母だけである。 だ....
探巣遅日」より 著者:佐藤垢石
つくるのであるが、これを発見するのは大事業だ。容易のわざではなかった。 どこの麦田に雲雀が巣を営んでいるかを見当つけるには、雲雀の餌をくわえて子供のところへ運....
チベット旅行記」より 著者:河口慧海
していつも夏になるとリンカの宴を開きに行くことを待ち兼ねる位です。 それでその麦田で張り付けてある。仮住居ですけれどもなかなか綺麗にしてある。そこへ招待された....
西航日録」より 著者:井上円了
ぶ。ロンドン暁発の詩あり。 汽笛声高破暁煙、山遥水遠望無辺、平原一色青如染、不是麦田渾牧田。 (汽笛の音も高らかに暁のもやを破る。山ははるかに水辺も遠く、一望す....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
は松杉族にして、樺太松に類す。市中を一過して、背面の丘上に登りて少憩せるに、往々麦田、薯圃あるを見るも、その色なお青く、わが五月初めごろの野外を望むがごとし。 ....
黒田如水」より 著者:吉川英治
姓を憐れんで、麦を害すものは斬らんと、法令を出した。ところが曹操自身の馬が飛んで麦田を荒らしたのだ。すると曹操は、自ら法を出して、自ら之を犯す、何を以て、兵を帥....