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麦笛
「麦笛〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
麦笛の前後の文節・文章を表示しています。該当する4件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「田舎教師」より 著者:田山花袋
壇にもいろいろの草花が集められた。農家の垣には梨の花と八重桜、畠には豌豆と蚕豆、
麦笛を鳴らす音が時々聞こえて、燕が街道を斜めに突っ切るように飛びちがった。蟻、蜂....
「みみずのたはこと」より 著者:徳冨健次郎
れる。其れに喚び出される様に、麦がつい/\と伸びて穂に出る。子供がぴいーッと吹く
麦笛に、武蔵野の日は永くなる。三寸になった玉川の鮎が、密漁者の手から窃と旦那の勝....
「あひると猿」より 著者:寺田寅彦
った。それでも時々延び上がって一人前らしく羽ばたきのまね事をするのが妙であった。
麦笛を吹くような声でピーピーと鳴き立ててはベランダの前へ寄って来て、飯の余りやせ....
「旧聞日本橋」より 著者:長谷川時雨
し》をギチギチ急いで渡ってた。 町の子のあたしが、笹舟を流すことを知ったのも、
麦笛を吹いたのも、夜蒔《よま》きの瓜の講釈をきいたのも、田圃へどじょうを突きに行....