麦粉[語句情報] » 麦粉

「麦粉〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

麦粉の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い：新字新仮名]
「人外魔境」より 著者:小栗虫太郎
一つと思うまに、その紅《くれない》の峰は瞬《またた》くまに姿を消した。とそこへ、麦粉《ツアンバ》と※牛《ヤク》のバタを焼く礼拝のにおいがするので、みると、いまい....
「恐竜艇の冒険」より 著者:海野十三
》してしまうからね」 「ははーん、なるほど」 「第二の例。上甲板に、虫のついた小麦粉を陽《ひ》に乾《ほ》してある。それを中へ入れるのを忘れて、その潜水艦が海の中....
「中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
に生長して花を着け、実を結んだ。木人はそれを刈って践んで、たちまちに七、八升の蕎麦粉を製した。彼女はさらに小さい臼を持ち出すと、木人はそれを搗いて麺を作った。そ....
「不尽の高根」より 著者:小島烏水
も、コーヒー、シトロン、紅茶などの近代的芳香の飲料と、阿倍川もち、力もち、葛湯、麦粉などの中世的粗野なる甘味が供給される。殊に私の目をひいたのは、登山者参詣人が....
「日本脱出記」より 著者:大杉栄
だす。全村が焼き払われる。男はみな殺される。女子供までも鞭うたれる。そして最後の麦粉までも、また次の種蒔きの用意にとって置いた種子までも持って行かれる。山や森の....
「家なき子」より 著者:楠山正雄
着いたらさっそくこしらえて食べさせるやくそくをして、とちゅうでバターを一ポンドと麦粉を二ポンドに、卵を十二買いこんだ。 わたしたちはいよいよ、初めてヴィタリス....
「伯林の降誕祭」より 著者:岡本かの子
です。 菓子屋の店を覗く。豚のびっくりするような大きいチョコレート菓子可愛ゆい麦粉菓子のヒヨコ、馬鈴薯が本物かと思ったらやっぱり何かを練ってつくったお菓子なの....
「猫吉親方」より 著者:楠山正雄
でした。けれども、この猫がいつもねずみをとるときに、あと足で梁にぶらさがって、小麦粉をかぶって、死んだふりをしてみせたりして、なかなかずるい、はなれわざをするの....
「食べもの」より 著者:佐藤垢石
てくれる。殊に、馬鈴薯や里芋などの到来したときの嬉しさ、ありがたさ。 たまには麦粉、乾麺、白米、大豆など寄贈に接することもある。これで、食いものが足りないの、....
「うむどん」より 著者:佐藤垢石
かし、子供に家計の実体を知らすのも何だからと思って、お前たちよ、うどんも麺包も小麦粉からこしらえるのは知っているだろう。だが、いま日本にあり余るほどの小麦粉はな....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
上に、今までかつて持って来た事の無い様な品々を運び入れた。その重なるは麺麭に作る麦粉、生麦を始め一切の食物及び植物学上に知られているすべての草木の種などであった....
「チベット旅行記」より 著者:河口慧海
もので、漸く教えられた川端に着いた時はちょうど十一時頃でござりましたから、そこで麦粉を喰いましてそれから自分の穿いて居る履を脱ぎ股引も取ってしまいずっと裾を上ま....
「材料か料理か」より 著者:北大路魯山人
牛肉がもとであり、うまいそばはそば粉の品質のよさであろう。うまいスパゲッティは小麦粉の良質にある。 えびといってもいろいろある。同じえびでも、本場のえびは大分....
「南半球五万哩」より 著者:井上円了
億三千五百万円はコーヒーの収入なり。 アルゼンチン国の物産は、牛馬、肉類、羊毛、麦粉等にして、その一カ年の輸出額七億円余なり。 チリの物産は硝石、銅、ブドウ酒、....
「フレップ・トリップ」より 著者:北原白秋
測量のテント、道端の虎杖、そうして樺太蕗。 立ちつづく電柱の薄紫の碍子、針金。麦粉、乾草を積んで東し西する荷馬車、また俵のうえに眠ってゆく少年。 ああ、なん....