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「麪包〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

麪包の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
神社合祀に関する意見」より 著者:南方熊楠
な西洋の礼拝堂に貴族富豪のみ車を駆《は》せて説教を聞くに、無数の貧人は道側に黒|麪包《パン》を咬んで身の不運を嘆《かこ》つと霄壌《しょうじょう》なり。かくて大字....
十二支考」より 著者:南方熊楠
人々を見廻し地板《ゆかいた》に坐り両掌を地板に較《の》せ、また諸方に伸ばして紙や麪包《パン》の小片《かけ》を拾い嗅ぐ事猴のごとし、この児|痩形《やせがた》にて十....
上海された男」より 著者:牧逸馬
とが出来た。 糞便と人体の悪臭がむっと鼻を打った。真暗な奥の薄敷《アンペラ》と麪包《パン》屑の間から、 「あ、為公じゃねえか」と声がした。 「眼を隠せ! 明り....
青年」より 著者:森鴎外
でいた。大宮で休んだような、人のいない葭簀張りではない。茶を飲んで、まずい菓子|麪包か何か食っている。季節は好く分からないが、目に映ずるものは暖い調子の色に飽い....
十二支考」より 著者:南方熊楠
の答えが出ず。唯一のエフ・ゴルドン・ロー氏の教示に、猴酒は一向聞かぬが英語で猴の麪包《パン》(モンキース・ブレッド)というのがある。バオバブ樹の実を指《さ》す、....
十二支考」より 著者:南方熊楠
直立して歩み甚だ速やかに走って多くの人を殺した。そこで生き残った人間が相談して、麪包《パン》果を極めて熱しその種子を犬の通路に撤《ま》いた。犬これを踏んで足を焼....
十二支考」より 著者:南方熊楠
フ尊者は大工を護り、グレゴリ尊者は左官を司り、リエナール尊者は監獄、ミケル尊者は麪包《パン》屋、アフル女尊者は女郎屋、ジュスト尊者は料理屋、ジャングール尊者は悪....
家常茶飯 附・現代思想」より 著者:森鴎外
度熱心に、大声で、息をはずませて、人が千人も前に立っていて、その詞を飢えたものが麪包を求めるように求めている積で、語り出すような工合に。 モデル。(ほとんど聞え....
ファウスト」より 著者:ゲーテヨハン・ヴォルフガング・フォン
ちに、四時にもならないうちに、 腕ずくで札売場の口に漕ぎ附けて、 丁度饑饉の年に麪包屋の戸口に来るように、 一枚の入場券を首に賭けても取ろうとする、 そう云う奇....