麻殻[語句情報] » 麻殻

「麻殻〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

麻殻の前後の文節・文章を表示しています。該当する6件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
愛卿伝」より 著者:田中貢太郎
いようになった。愛卿は枕頭に坐って、死に面している老婆の顔を見て泣いていた。と、麻殻のような痩せた冷たい手がその手にかかった。 「もう私はだめだ、あんたにひどく....
太虚司法伝」より 著者:田中貢太郎
やった。と、頭はぼっきりと折れたようになって夜叉の手に移った。それと同時に死骸は麻殻のように倒れてしまった。 夜叉は手にした死骸の頭を大きな赤い口へ持って往っ....
茸の舞姫」より 著者:泉鏡花
い雲を見ているのだから。 飴は、今でも埋火に鍋を掛けて暖めながら、飴ん棒と云う麻殻の軸に巻いて売る、賑かな祭礼でも、寂びたもので、お市、豆捻、薄荷糖なぞは、お....
大菩薩峠」より 著者:中里介山
いで、波をきってやって来た。 「そら来たぞッ」 漁師共の銛《もり》と、船とは、麻殻《おがら》のように、左右にケシ飛んでしまう。 一気に、子鯨のつながれてある....
手仕事の日本」より 著者:柳宗悦
たりは麻の栽培が盛でありますが、材料を出すに止って織物は作られておりません。その麻殻からは懐炉灰が作られます。 埼玉県の加須や羽生の「青縞」も名がありましたが....
年中行事覚書」より 著者:柳田国男
たが、この終りの句の苧がら苧がらは、あるいは南秋田などの、前夜枕の下に敷いて寝た麻殻を、翌朝川へ流す風習と関係があるのでないかと「牧の朝露」には言っている。近年....