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「黄口〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

黄口の前後の文節・文章を表示しています。該当する12件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
家らの取り巻きが常にある。あのおもしろいサン・フランソア・ド・サールがどこかで「黄口の牧師」と呼んだところのものが、それである。いかなる仕事にも、その志望者があ....
レ・ミゼラブル」より 著者:豊島与志雄
フードル紙上の仲間たるラローズ氏が、「へー、何者だ、五十歳にも満たないで、たぶん黄口の少年輩だろう、」と云ったその人である。それから、国王の説教師であるルツール....
光り合ういのち」より 著者:倉田百三
は違った個人主義の立場からではあったが、この先生はただそれが現実的に見て不可能な黄口児の質問と見るだけで、中学三年生の頭にさえ不合理に印象するのだという公けな真....
つづれ烏羽玉」より 著者:林不忘
ゃ、失敬しようか。夜風は寒いな――篁さらばじゃ」 「ま、待てっ! 待たぬか」 「黄口の乳児、談《かた》るに足らぬよ」 「その乳児の一刀、受け得るものなら受けてみ....
三国志」より 著者:吉川英治
という気か」 孫堅がいえば、 「おうっ」と、袁紹もいきり立って、 「貴様の如き黄口児になんでこの袁紹が欺かれようぞ。いかに嘘を構えても、謀叛心はもはや歴然だ。....
三国志」より 著者:吉川英治
会稽の太守|王朗は、その日、城門をひらいて、自身、戦塵のうちを馳けまわり、 「黄口児孫策、わが前に出でよ」と、呼ばわった。 「孫策は、これにあり」 と声に応....
三国志」より 著者:吉川英治
に足るまい。奇略、一時の功を奏しても、もともと、父の盛名という遺産をうけて立った黄口の小児」 「では、益州の劉璋は」 「あんな者は、門を守る犬だ」 「――しから....
三国志」より 著者:吉川英治
いなものだ。この夏侯惇の眼から見れば若輩孔明のごときは、芥にひとしい。第一、あの黄口児はまだ実戦の体験すら持たないではないか。もしこの一陣で、彼を生捕ってこなか....
三国志」より 著者:吉川英治
を申し送った。 使者を前において、関羽はたいへん笑った。――呂蒙病んで、いま、黄口の小児に陸口を守らしむ、時なるかな。 以後荊州の守りは安し。祝着祝着、と独....
三国志」より 著者:吉川英治
われは勅をうけて、世の逆を討つ。漢の大臣、いずくんぞ、無用に民を苦しめんや」 「黄口児の口吻、ただ嗤うておこう。なお聞け孔明、なんじは魏の大帝をさして暗にそのこ....
俳句の作りよう」より 著者:高浜虚子
からであるからして、それは先覚者として相当の尊敬を払うこともできるが、しかしまた黄口の児でありながら、お尻に卵の殻がくっ付いているごとき境界であるのにかかわらず....
戦争史大観」より 著者:石原莞爾
同地の兵力撤退を命令したが、前任司令官の後任をもって自任していたマッセナは後輩の黄口児、しかも師団長の経験すら無いナポレオンの来任心よからず、命令を実行せず、か....