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「黄道〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

黄道の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
の遊惰に傾くのを痛嘆いたしまして、士気振興武道奨励の意味から、毎年この四月の月の黄道吉日《こうどうきちにち》を選んで、何等か一つずつ御前試合を催す習慣であったの....
右門捕物帖」より 著者:佐々木味津三
江戸ご本邸に運ばせて、本郷のこのお屋敷内の雪室深くへ夏までたくわえ、土用さなかの黄道吉日を選んで柳営に献上するのが毎年の吉例でした。召しあがるのはせいぜいふた口....
婦系図」より 著者:泉鏡花
着けがましゅうごわりますが、英吉君の母も、この御返事……と申しまするより、むしろ黄道吉日をば待ちまして、唯今もって、東京に逗留いたしておりまする次第で。はあ。御....
宇宙の始まり」より 著者:アレニウススヴァンテ
る。そのうちでの首座の神々として一二を選み、その一つ一つに一二ヶ月の一つと並びに黄道状態における十二宮星座の一つずつを配布した。これらの中を通って太陽太陰並びに....
黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
っていた。そして、その両端が、先刻前庭から見た、十二宮の円華窓だった。おまけに、黄道上の星宿が描かれている、絵齣の一つ一つが、本板から巧妙な構造で遊離しているの....
中国怪奇小説集」より 著者:岡本綺堂
は立身して臨賀の太守となったのである。 武陵桃林 東晋の太元年中に武陵の黄道真という漁人が魚を捕りに出て、渓川に沿うて漕いで行くうちに、どのくらい深入り....
B教授の死」より 著者:寺田寅彦
する暗影を振り落とすためにアフリカに渡ってヘルワンの観測所の屋上で深夜にただ一人黄道光の観測をしていた際など、思いもかけぬ砂漠の暗やみから自分を狙撃せんとするも....
火星探険」より 著者:海野十三
の宇宙艇は、どの方向へ飛んでいるんですか」と河合が尋ねた。 「真東へ飛んでいる。黄道の面と大体一致しているよ。かねてわれわれが計画しておいた方向へは走っているん....
革鞄の怪」より 著者:泉鏡花
には、髪|一条の根にも血をお出しなすったろうと思いました――この祝言を守護する、黄道吉日の手に感謝します。 けれども、それもただわずかの間で、今の思はどうおい....
霊界通信 小桜姫物語」より 著者:浅野和三郎
更物語るのもつらいのですが、私には幼い時から許嫁の人がありました。そして近い内に黄道吉日を択んで、婚礼の式を挙げようとしていた際に、不図起りましたのがあの戦乱、....
小さな出来事」より 著者:寺田寅彦
ちに南方の空に輝く大きな赤味がかった星を見付けてあれは何かと聞いた。見るとそれは黄道に近いところにあるし、チラチラ瞬きをしないからいずれ遊星にはちがいないと思っ....
ヤトラカン・サミ博士の椅子」より 著者:牧逸馬
くぜん》の博識たちがあっとおどろいているうちに、山から山へ、いつの間にか脈々たる黄道《こうどう》の虹《にじ》が横たわっていた。暗黒と光明の前表は、鹹湖《かんこ》....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
て、星を二つ三つ消したかと思うと、その輪形は、いつか澄んだ碧みを加えて、やがては黄道を覆い、極から極に、天球を涯しなく拡がってゆくのだ。 いまや、岬の一角はは....
南半球五万哩」より 著者:井上円了
えて、句を求めて帆柱に酔いしれつつ詩題にしようとした。米の南北ともに雲が断続し、黄道赤道に暑熱は高低する。波の高いところに鯨がおどりあがり、船の到達できぬあたり....
黒部川奥の山旅」より 著者:木暮理太郎
ながらそっと天幕から這い出した。見ると、星影のうすれた狭い谷間の空を一道の白気が黄道光の如く東から西へ流れている。雪渓の雪が先ず其光を吸って仄に輝き始める。何処....