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「黒字〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す

黒字の前後の文節・文章を表示しています。該当する9件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
ロンドン一九二九年」より 著者:宮本百合子
は遠く息苦しい空気のかなたにある。しばらく行く。右側に古風な軒燈が一つ。軒燈には黒字で「トインビー・ホール」。トインビー・ホールはオックスフォードおよびケムブリ....
ほうき一本」より 著者:宮本百合子
破産状態を告白した政府は、千八百円ベースをきめて、十一月には国民家計が三百円ほど黒字になるといった。ところが十一月には、あがった丸公につれてヤミまであがって、ヤ....
今年こそは」より 著者:宮本百合子
なければならず、経済安定本部の数字によれば、それでも去年十一月には、国民の家計は黒字になるはずだったそうです。黒字どころか、おしつまる年の瀬とともに、金のあるふ....
私の覚え書」より 著者:宮本百合子
金色の縁を輝やかせながら、きっちり十二時三分過ぎを示している。真白い面に鮮やかな黒字で書かれた数字や、短針長針が、狭い角度で互に開いていた形が、奇妙にはっきり印....
“生れた権利”をうばうな」より 著者:宮本百合子
が増えて殺された率も多かったということと、私達は政府が十一月には国民家計が三百円黒字になるといわれたことを深刻に思いあわせます。丸公が値上げになったために一般家....
雑記帳より(Ⅱ)」より 著者:寺田寅彦
記した木の札が掛け並べてある。片側は墨で片側は朱で書いてあるのを、出勤したときは黒字の方を出し、帰るときは裏返して朱字の方を出しておくのである。粗末な白木の札で....
潜航艇「鷹の城」」より 著者:小栗虫太郎
え、絶えず、底をゆく無音の旋律はおなじである。 読者諸君も、つぎの概説中にある黒字の個所に御留意くだされば、けっして、古典の香気に酔いしれてしまうことはないで....
魔像」より 著者:林不忘
たように美々しい一団となって通りかかった。加納遠江守はすぐわかる。眼じりに有名な黒字《ほくろ》がある。泣きほくろだと言うので泣き加納の名があるが、本人はこの綽名....
俳優への手紙」より 著者:三好十郎
のだ。理窟ではない。事実として、そうではないか。 いつでも、そして、いつまでも黒字ばかりでやって行ける事業や運動が世の中に在ると思うか。君の頭の中から、すべて....