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黒星
「黒星〜」の文章内での使われ方:小説や文学作品の中から探す
黒星の前後の文節・文章を表示しています。該当する15件の作品を表示しています。
検索対象[仮名遣い:新字新仮名]
「幻談」より 著者:幸田露伴
持って行ったのか、もとより見ぬ物の正体は分りませんが、吉はまた一つ此処《ここ》で
黒星がついて、しかも竿が駄目になったのを見逃しはしませんで、一層心中は暗くなりま....
「ヰタ・セクスアリス」より 著者:森鴎外
し》を置いていたのも、与《あずか》って力があったのだろう。今思えば刻薄という評は
黒星に中《あた》っていない。彼は cynic なのである。僕は後に Theodo....
「半七捕物帳」より 著者:岡本綺堂
が、あいにくいい機会がない。そんな屈托があるためか、この冬場所の万力は白星四つ、
黒星六つという負け越しで、大いに器量を下げました。そんなことで気を腐らしていると....
「蠅男」より 著者:海野十三
これは後から言訳がたちまへんさかいな」 署長は、ドクトル邸の燃える白骨事件で、
黒星一点を頂戴したのに、この上みすみすまたたどんを頂戴したのでは、折角これまで順....
「黒死館殺人事件」より 著者:小栗虫太郎
は、それが、最初口に入れた一房にあったのだ。だから、犯人は偶然最初の一発で、的の
黒星を射当てたと見るよりほかになかろうと思うね。他の果房はこのとおり残っていても....
「旗本退屈男」より 著者:佐々木味津三
られたかと思われるや、ヒュウと弦音高く切って放たれたかと見るまに的は五寸、当りは
黒星――。 「お見事!」 冴え冴えとした声は英膳でした。 同時に莞爾としなが....
「斜坑」より 著者:夢野久作
いた道行踊りを踊ろうとしている事を、アラカタ察しているにはいた。併し真逆に問題の
黒星になっている源次を相手にして踊ろうとは思わなかったのであった。皮肉といおうか....
「怪星ガン」より 著者:海野十三
から宇宙塵の考えは正しくない」 「では、きみは何と考えるのですか」 「わたしは暗
黒星へ突っ込んだのではないかと思いますよ」 「それはおかしい。暗
黒星のなかへ突っ....
「火星兵団」より 著者:海野十三
うも、そうだろう。おれは、あの電話のことを後で聞いて知ったんだが、あれは警視庁の
黒星だ」
と、佐々刑事はのこのこ前に出て来た。課長はよほど驚いたものと見え、無....
「火薬船」より 著者:海野十三
あって、はじめのうちは、至極すらすらと、私にしゃべらせおった。近ごろにない私の大
黒星だ」 二人の話していることは、警部モロの身の上にちがいなかった。モロの追窮....
「初恋」より 著者:矢崎嵯峨の舎
、お少さいのに」 この一言は心から出たので,自分は賞められて嬉しく思ッた,的の
黒星を射抜いて、えらいと人に賞められたよりは、この人に賞められたのを嬉しいと思ッ....
「推理小説について」より 著者:坂口安吾
じゃない。犯人は読者に当たらぬのが当然で、こういうアンフェアな作品は、作家の方が
黒星、ゲームにはならない。 ★ 横溝氏の「蝶々」の場合のみ....
「明日は天気になれ」より 著者:坂口安吾
憶するが、私のはその第一局目で、名古屋市で行われた。 不敗を誇った木村に最初に
黒星をつけたのは升田で、木村の自信の喪失はそのときから始まったと云われているが、....
「暗黒星」より 著者:黒岩涙香
一 「暗
黒星! 暗
黒星!」 遥か天の一方に、怪しき暗
黒星が現われたとの信号が、火星世界....
「戦争史大観」より 著者:石原莞爾
得ない事となり、またアスペルンの渡河攻撃に於ては遂に失敗、名将ナポレオンが初めて
黒星をとった。 この大陸封鎖の関係から遂に一八一二年露国との戦争となり、モスコ....